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The Paragliding Podcast By Cross Country Magazine · 2026年7月16日

The Paragliding Podcast, エピソード7

AI generated article / ja / study
この記事でわかること
  • パラグライディング・ポッドキャスト 第7回:クロスカントリー誌が伝える自由飛行の最前線 今エピソードでは、クロスカントリー・マガジンの編集者エド・ユーイングとタルキン...
  • [0:00] クリゲル・マウラーのX-Pyr制覇:嵐の中の判断力 エピソードは、クリゲル・マウラーがX-Pyr(ピレネー山脈を縦断するハイク&フライ・レース)で5度目...
  • 彼の勝利を決定づけたのは、初日の戦略的な判断だった。強い南風の中、多くのパイロットが苦戦するなか、クリゲルはあえて弱い上昇気流の中で高度を稼ぎ、風上に向かって高く飛び...
こんな人向け

自分では見つけにくい海外Podcastの話題に、日本語で気軽に触れたい人。

出典Podcast

The Paragliding Podcast By Cross Country Magazine / Cross Country magazine

要点
  1. クリゲル・マウラーはX-Pyrで3つのレーダーアプリを駆使し、雷雨を回避しながら5度目の優勝を達成。初日は38〜40度の猛暑の中、7.5リットル以上の水分を摂取した。
  2. アンディ・ブラウンは娘からもらったウサギのぬいぐるみを「アンカー」としてコクピットに置き、衝動的なリスク追求(チンパンジー)と安全志向(天使)のバランスを取る心理テクニックを公開。
  3. タルキン・クーパーはイギリスのマルバーン丘陵で79.64km、3時間のフライトを達成。アップライトハーネスで飛び、13回のクライムのうち3回の大きな上昇で距離を稼いだ。
  4. タルキンの80km突破の鍵は「日の選択」と「遅い離陸」。曖昧な条件で無理をせず、サイクルが本格化するタイミングを待つことが中級パイロットには有効。
  5. クリゲルはX-Pyrでオゾンのジオライトを使用。アドバンスとの開発が間に合わなかったためで、関係は継続中。プロとして「仕事に適した道具」を選ぶ姿勢が明確に示された。
  6. アントワーヌ・ジラールがパキスタンのカラコルムで400kmのFAIトライアングルを達成。標高6,900m、酸素なしでの飛行は、同地域の extreme な環境を象徴する。
  7. ユライ・コレンの事故を契機に、保険の4層構造(第三者賠償、捜索救助、医療、所得補償)が解説された。保険は年々高額化・複雑化し、スペイン除外などの制約が存在する。
  8. クープ・イカールのチーフ・フライト・ディレクター、ステファン・グレゴワールは200人を統括し、巨大コスチュームの安全確認を行う。最終的な離陸判断は常にパイロット自身の責任。
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他のエピソード

パラグライディング・ポッドキャスト 第7回:クロスカントリー誌が伝える自由飛行の最前線

今エピソードでは、クロスカントリー・マガジンの編集者エド・ユーイングとタルキン・クーパーが、パラグライディング界の最新ニュースを深掘りしている。中心となるのは、クリゲル・マウラーがX-Pyrで5度目の優勝を果たした際の驚異的なストーム回避術、タルキン自身がイギリスで達成した80kmフライトという節目の突破、そしてアントワーヌ・ジラールによるパキスタンでの400kmFAIトライアングル記録といった、トップアスリートから中級パイロットまで幅広いレベルの飛翔を巡る物語だ。会話は、最新号の特集記事を紹介しながら、保険問題の複雑さやクープ・イカールの運営舞台裏にも及ぶ、密度の高い内容となっている。

0:00クリゲル・マウラーのX-Pyr制覇:嵐の中の判断力

エピソードは、クリゲル・マウラーがX-Pyr(ピレネー山脈を縦断するハイク&フライ・レース)で5度目の優勝を果たした直後のインタビューから始まる。クリゲル自身が語ったところによると、初日は38度から40度の猛暑の中でのスタートとなり、彼は5分から10分おきに水分補給を行い、初日だけで7.5リットル以上を摂取したという。頭には氷を載せ、背中に冷水をかけて体温を調節したが、それでもパフォーマンスは通常より低下したと認めている。

彼の勝利を決定づけたのは、初日の戦略的な判断だった。強い南風の中、多くのパイロットが苦戦するなか、クリゲルはあえて弱い上昇気流の中で高度を稼ぎ、風上に向かって高く飛び、その後クロスウィンドで東へ進むルートを選択した。この判断により、彼はマルクス・アンダースとともに初日としては異例の距離を飛び、オルニ(標高2000m以上の山)に到達。このアドバンテージがその後のレースを支配する基盤となった。

2日目には、カステホンダ・ソス付近で雷雨に遭遇した際の対応が光った。クリゲルは3つのアプリ(雨レーダー、予報、地上風速)を同時にチェックしながら、安全な高度(約3,500〜3,800m)で待機。雲底が4,270mまで許容されていたため、嵐が東に去り、影になってから3時間以上経過した calm な空気の中をアネッタに向けて飛行した。エドはこのエピソードを聞き、かつてクリゲルとインターラーケンで一緒に飛んだ経験を思い出す。彼が地上でも常にレーダーをチェックし、谷の頭に迫る嵐を追跡しながら「今飛べる」と言い張った様子を語った。結局10分後には離陸地点に豪雨が襲来したという。

12:36中位パイロットの心理学:バニーとチンパンジー

最新号の特集の一つは、イギリスのパイロット、アンディ・ブラウンによる「ミッドパック(中位集団)の心理学」だ。彼は自らを「スーパーパイロットではない」と定義し、EN-Cクラスのグライダー(SRS)を操る、週末限定で飛ぶ現役の医師である。彼の主張は、競技中に頭の中の「チンパンジー」(衝動的なリスク追求の声)が「クリゲルになったつもりでプッシュしろ」と囁くのに対抗する方法論にある。

彼が用いる具体的なテクニックとして紹介されたのが「アンカー(錨)」の活用だ。アンディは幼い娘からもらったウサギのぬいぐるみをコクピットに置いている。娘が「バニーはあなたのことを愛しているから、必ず帰ってきてね」と言って渡してくれたもので、彼にとっては安全へのリマインダーであり、冷静な判断を促す「天使」の役割を果たす。一方で「チンパンジー」はリーダーを追いかけるよう誘惑する。この天使と悪魔の対比が、彼の意思決定の枠組みを支えている。

タルキンはこの話に「心が痛む」と率直な感想を述べ、自分ならぬいぐるみがあると感情的な判断をしてしまい、むしろ危険だと主張した。しかしエドは、多くのパイロットがコクピットに笑顔のステッカーや「落ち着け」といったメッセージを貼っている事実を指摘し、個人に合った方法が重要だと応じた。この議論は、パラグライディングにおけるメンタルマネジメントが、単なる技術論ではなく、各パイロットの性格や価値観に深く根ざしていることを示している。

15:02タルキンの80kmフライト:節目を突破した教訓

タルキンは、イギリスのマルバーン丘陵で達成した79.64km、3時間のフライトを詳細に語った。彼はこれまで5〜6年のキャリアで最長25km、2時間が限界だったが、この日は一気にその記録を塗り替えた。鍵となったのは「日の選択」だった。ケリー・ファリーナの言葉を借りれば、50対50の曖昧な条件で無理をするのではなく、「オン」の日を待つことだ。仲間から「5つ星の日だ」と連絡を受け、朝6時に出発した。

彼はジン・バンディット2(EN-Bクラス)を、しかもポッドハーネスではなくアップライトハーネス(注:通常XCには不向きとされる直立姿勢のハーネス)で飛んだ。離陸では一度失敗し、計器のセットアップにも手間取り、結果的に最初のパイロット群より1時間遅れての離陸となった。しかしこの「遅れ」が幸運を呼んだ。先行したトップガンたちは上空で1時間待機していたが、タルキンが離陸したタイミングはサイクルが本格化し始めた瞬間だった。彼は「遅いスタートが初心者には有利に働くこともある」と指摘する。

フライト中、彼は「裸足で歩くとしたらどこが一番熱いか」という比喩を使い、茶色い畑(加熱されやすい)と緑の草地を区別しながらサーマルを探した。13回のクライムのうち、本当に大きな上昇は3回だけで、残りは約3,000フィートでの「補充」的な上昇だった。50km地点では低空でのセーブが必要となり、0.5m/sの弱いリフトを粘り強く探し続けた。エドはこのパターンを「20kmごとに良いサーマルで補充する」と分析し、これが80kmから100km、さらに150kmへの拡張可能性を示唆すると評価した。

着陸は無風に近い強風の中でのノーブレーキ着陸となり、20 millionポンドの豪邸の敷地に降り立った。タルキンは「内部配管(排尿問題)」のトラブルも経験し、これがなければ100kmは達成できたかもしれないと悔しがった。この詳細な自己分析は、中級パイロットが次のステップに進むための具体的な教訓に満ちている。

31:57クリゲル・マウラー独占インタビュー:アドバンスからオゾンへの決断

タルキンが行ったクリゲルへのインタビューでは、用具選択の裏側が明らかになった。クリゲルはX-Pyrでオゾンのジオライト(Zeolite)を使用したが、これは彼が長年所属するアドバンス(Advance)との関係に一時的な変化をもたらした。アドバンスとはX-Alps 2027向けのギア開発を進めていたが、今年のレースに間に合わなかったため、競争力のある機体が必要だった。彼は「不利な状態で競争するのは本当に難しい」と述べ、同じレベルの装備で戦うことが公平であり、意味があると説明した。

アドバンスとの関係について、クリゲルは「開発とテストは続けている」と明言した。昨年のX-Alps後に「良い装備が必要だ」という議論を行い、最終的に「良い解決策」を見つけたという。エドはこれを補足し、クリゲルが過去にもドルフ・メッテルマン(Dolomitenmann)でノヴァのバンタムを、XC競技ではオゾンのエンツォ3(CCCクラス)を飛んだ事例を挙げ、「プロの競技パイロットとして、仕事に適した道具を選ぶのは当然」と評価した。

インタビューではまた、ピレネーの厳しい気象条件についても語られた。クリゲルは「ピレネーはアルプスよりもはるかに挑戦的」と述べ、特に強い南風と雷雨への対応が鍵だったと振り返った。彼の冷静な状況判断と、複数の情報源を駆使したリアルタイムの意思決定は、トップアスリートの思考プロセスを垣間見せる貴重な内容となっている。

39:58アントワーヌ・ジラールの400kmトライアングルとパキスタンの可能性

アントワーヌ・ジラールがパキスタンのカラコルム山脈で達成した400kmのFAIトライアングルは、ヨーロッパのパラグライダー界に衝撃を与えた。従来の記録は約360kmだったが、彼はそれを大幅に更新した。飛行高度は最大6,900mに達し、酸素ボンベを使用せず、数週間にわたって現地に滞在して順応したという。

この記録が可能となった要因として、エドは「地形のスケールの大きさ」と「薄い空気による高速飛行」を挙げた。カラコルムの巨大な尾根に沿ってソアリングすることで、効率的かつ高速な飛行が実現した。しかし彼は同時に、パキスタンでのフライトが「あらゆるレベルで極限的」であることを強調する。救助体制は存在せず、着陸した場合、徒歩で何日もかかる remoteness が常に伴う。このような挑戦は、アーロン・デュロガティやアントワーヌのようなエリートパイロットにしかできない領域だ。

一方で、パキスタンにはアクセス可能な飛行場所も存在するため、一般のパイロットにも可能性は開かれている。エドは「400kmのトライアングルをアルプスで達成するのは極めて困難だが、ハンググライダーの長距離パイロットはすでにアルプスで400kmを達成している」と指摘し、記録の更新がいつどこで起こるか予測不可能であることを示唆した。

43:00ユライ・コレンの事故と保険問題の複雑さ

スロベニアのパイロット、ユライ・コレン(Uri Koren)が記録的なフライトを連発した直後、墜落して脊髄損傷を負った事故が語られた。彼は350kmのフライトを達成した翌日、再び飛び立ち、低高度での collapse(翼の崩壊)により地面に激突した。彼は登山・クライミングのバックグラウンドを持ち、マッターホルンやアイガーの北壁でのクライム&フライ・プロジェクトで知られる存在だった。

この事故を受けて、コミュニティは医療費を賄うためのクラウドファンディングを立ち上げた。タルキンはここから、パラグライダー保険の複雑な階層構造を解説する。まず第一に「第三者賠償責任保険」で、これは英国のBHPAやオーストリアのエアロクラブなどの加盟でカバーされる。次に「捜索救助保険」で、ヘリコプター代を支払う。これはGarminやGlobal Rescueなどのサービスで個別に加入できるが、病院への搬送までしかカバーしない。その後、「旅行保険」または「医療保険」で入院費をカバーする必要がある。しかし旅行保険は帰国時点で支払いが停止するため、長期的な障害や収入減少には「所得補償保険」や「事故疾病保険」が別途必要となる。

さらに、保険は年々高額化・複雑化している。タルキン自身の年間550ポンドのヨーロッパ保険はスペインを除外している。政府が安全でないと指定した地域では自動的に無効となる。彼はトム・デ・ドロドロ(Tom de Dorlodot)の例も挙げ、レッドブルが介入しなければ彼の脚は切断されていた可能性があったと語った。このセクションは、一見些末に見える保険の選択が、命やキャリアに直結する重大な決断であることを浮き彫りにしている。

48:15クープ・イカールの舞台裏:200人のスタッフと巨大ドラゴン

エドは、クープ・イカール(Coupe Icare、フランスの国際自由飛行フェスティバル)のチーフ・フライト・ディレクター、ステファン・グレゴワールへのインタビューを紹介した。彼の役割は、エアショー全体の安全管理であり、アクロバットパイロット、ウィングスーツ、熱気球、グライダーなど200人以上のスタッフを統括する。年間の半分はパリの民間航空局との調整に費やされる。

特筆すべきは、彼自身が2010年代に全長40メートルの中国のドラゴンコスチュームを着て飛行した経験を持つことだ。彼はドラゴンの頭の中に搭乗し、離陸からテレビ中継までを成功させた。この経験から、彼は参加者のコスチュームを一人ひとりチェックする。これまでに却下した例はないが、タンデムパイロットが補強を必要とする箇所や、尾翼が機能しないケースを指摘し、サポートを提供する。

しかし彼が強調したのは、最終的な離陸判断はパイロット自身の責任であるという点だ。エアショーのマット上で「準備はいいか」と誰も合図を出さない。パイロットは風向計を監視し、自分のタイミングで離陸を決断しなければならない。エドはこれを「個人の責任」というパラグライディングの本質に結びつけ、クープ・イカールが単なる祭典ではなく、参加者一人ひとりの判断力が試される場であることを示した。

52:12アーロン・デュロガティの19,424m記録と今後の展望

アーロン・デュロガティは、24時間以内にハイク&フライで獲得した累積標高の世界記録を19,424mに更新した。この挑戦は2008年にエベレストの高さ(約8,000m)を目指す「エベレスト・チャレンジ」として始まり、年々記録が伸びてきた。今回の記録は、従来の限界を大きく超えるものであり、来年のX-Alpsでクリゲル・マウラーと再び対決する際の注目ポイントとなる。

エピソードの終盤では、今後の予定が語られた。タルキンはSRSグラン・ボルナンとドロミテ・スーパーフライ(イギリス人パイロット、アイドリス・バーチのサポート)に向かう。エドは9月のアルプスでのハイク&フライ・シーズンを計画しており、さらに次回エピソードで公開予定のトム・デ・ドロドロとの大西洋船上インタビューを予告した。トムの深刻な怪我からの復活、アドバンスのエレベートブランドとの新たな仕事、そしてハイク&フライへの情熱が語られるという。

まとめ

このエピソードが聴き手に残すのは、パラグライディングが単なる「飛ぶ」技術ではなく、気象判断、心理マネジメント、装備選択、保険という現実的なリスク管理、そして個人の責任という多層的な要素から成る総合的な活動であるという認識だ。クリゲルのストーム回避、タルキンの80km突破、アンディ・ブラウンのメンタルテクニックは、それぞれ異なるレベルのパイロットに具体的な教訓を提供する。特に、タルキンが自身の失敗(遅い離陸、計器トラブル、排尿問題)を包み隠さず語る姿勢は、中級パイロットが次のステップに進むための貴重なロードマップとなっている。また、ユライ・コレンの事故と保険問題の掘り下げは、快適な飛行の裏側にある現実を直視させる重みを持つ。

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