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The Paragliding Podcast By Cross Country Magazine · 2026年5月5日

The Paragliding Podcast, Episode 2

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この記事でわかること
  • パラグライディングの冒険心を再定義する——『Cross Country Magazine』ポッドキャスト第2回 『Cross Country Magazine』の編集者エ...
  • [0:00] K2山頂からの飛翔——リヴ・サンソフとゼブ・ロシュの「不可能」への挑戦 冒頭、タークィンが紹介するのは、リヴ・サンソフとゼブ・ロシュによるK2山頂からのタン...
  • しかし、その頂上に立つまでの道のりは過酷を極めた。リヴは「ボトルネック」を通過した後の状況を詳細に語る。高度8,450メートル以上では、1時間にわずか50メートルしか登れ...
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The Paragliding Podcast By Cross Country Magazine / Cross Country magazine

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パラグライディングの冒険心を再定義する——『Cross Country Magazine』ポッドキャスト第2回

『Cross Country Magazine』の編集者エド・ユーイングとタークィン・クーパーがお届けする「The Paragliding Podcast」第2回は、同誌のアドベンチャー号(262号)を軸に、パラグライディングというスポーツが内包する「冒険」の多様な姿を掘り下げる回だ。K2山頂からのタンデムフライトという前人未到の偉業から、イタリア・ドロミテでの気軽なハイク&フライ、ケニアのヘリを使ったサファリ的フライト、さらにはフィンランドの複雑な空域でのトーイングまで——「冒険」の定義は驚くほど広い。エドとタークィンは終始リラックスした口調で、しかし各インタビューの核心を逃さずに話題を渡し合い、時に軽妙なジョークを交えながら、このスポーツの現在地を描き出す。聞き手は、パラグライダーが単なる「空を飛ぶ道具」ではなく、世界と向き合うための手段であることを実感するだろう。

0:00K2山頂からの飛翔——リヴ・サンソフとゼブ・ロシュの「不可能」への挑戦

冒頭、タークィンが紹介するのは、リヴ・サンソフとゼブ・ロシュによるK2山頂からのタンデムフライトの一部始終だ。彼女が語る「宇宙にいるような感覚」という言葉は、標高8,611メートルの頂上からバルトロ氷河を見下ろす光景を鮮烈に描き出す。「まったくクレイジーなフライトだった。K2の周りには近い山が何もないから、まるで宇宙にいるみたい。あんなに高い場所にいて、下には氷河が見える。ハーネスに座って見る景色は、本当に正気の沙汰じゃない。間違いなく、人生で最も魔法のようなフライトだった」。

しかし、その頂上に立つまでの道のりは過酷を極めた。リヴは「ボトルネック」を通過した後の状況を詳細に語る。高度8,450メートル以上では、1時間にわずか50メートルしか登れない。一歩を踏み出し、もう一歩を踏み出し、休み、呼吸をする——その繰り返し。さらに、固定ロープには遭難して亡くなった登山者の遺体があり、それが精神的な重圧となった。それでも彼らは「頭はまだ明晰だった」と語り、頂上を目指し続けた。

頂上に到着した瞬間、リヴは「もうここにいる」という安堵感に包まれたという。無酸素でのK2登頂は男女を問わず稀な偉業だが、彼女にとってはそれ以上に「ここから飛び立つことができる」という確信が重要だった。一方、ゼブはすぐに「パイロットモード」に切り替わる。「頂上に着いたとき、『これは素晴らしいが、まだ終わっていない』と思った。パイロットとして、コンディションが数秒で変わることを知っている」。彼は風向き、障害物、グライダーの配置を瞬時に分析し、最善の離陸方法を模索した。離陸自体は2回の試行を要したが、イタリア人登山家トミーの助けもあり、スムーズに成功した。

4:04「危険な離陸」の裏側——レッドブルX-Alpsとデイヴィッド・サスデッリの教訓

エドが話題にしたのは、レッドブルX-Alpsで話題となったデイヴィッド・サスデッリの「危険な離陸」映像だ。大会2日目、強烈なフェーン風(山越えの高温・乾燥した風)が吹き荒れる中、彼は離陸を試みた。映像では、グライダーが急上昇したかと思うと大規模な collapse(翼の一部が潰れる現象)を起こし、地面すれすれで回復、その後再び急上昇して飛び去っていく。周囲の木々が激しくしなる様子からも、その風の強さが窺える。

タークィンはインタビューでこの件を尋ねた。サスデッリは「後悔している。良い判断ではなかった」と率直に認めたという。彼が離陸を決断したのは、競技者のシモン・オブラウナーが上空3,000メートルで好調に飛んでいるのを見たからだ。「レースモード」に入ると、普段なら絶対にしない判断をしてしまう——いわゆる「レッドミスト(闘争心による判断力低下)」の典型例だ。

しかし、タークィンは強調する。この話題は40分のインタビューのうち5分程度で、サスデッリの本当の価値は別にあると。彼は30歳未満の山岳ガイドであり、安全を仕事とするプロフェッショナルだ。彼のアドバイスは明確だ:「EN-Aで100時間、EN-Bで100時間飛んでから、EN-Cに進むこと」。段階的な経験の積み重ねこそが、安全で楽しいフライトの基盤だと彼は説く。

8:19ガイドという生き方——ミヒャエル・ゲーベルトと「Fly With Andy」の世界

エドがインタビューしたミヒャエル・ゲーベルトは、5回のレッドブルX-Alps出場経験を持つドイツ人パイロットだが、今は「Fly With Andy」というパラグライダー旅行代理店のパートナーとして活動している。彼のキャリアの転換点は興味深い。南バイエルンで育ち、週末ハンググライダーパイロットだった父親の影響で14歳でハンググライダーを始め、その後パラグライダーに移行。写真家のフェリックス・フォルクと組み、「山があって戦争がない場所」を地図で探しては旅を続けたという。

Fly With Andyは現在、年間約60回のツアーを運営するまでに成長した。ブラジル北東部でのトーイングツアー、アルバニア、南アフリカ、アルプス——世界中のフライトスポットをカバーする。しかし、ガイドになるための条件は単に「上手く飛べること」ではない。エドがゲーベルトから聞いた話では、コアチームはわずか6人。必要なスキルセットは「社交性」と「ロジスティクス能力」だ。着陸した後の雑談、夕食の手配、宿泊先の予約——これらを厭わずにできる人間でなければならない。特にアルゼンチンやウルグアイでのトーイングツアーでは、2日先の宿を確保しながら移動する必要があるという。

ゲーベルトのもう一つの重要な指摘は、レッドブルX-Alpsがスポーツ外の一般層に与える影響についてだ。彼は「レースそのものの安全性よりも、それを見た一般の人が真似をしようとすることの方が危険だ」と語った。エド自身も、パラグライダー初心者だった頃、レース映像で見た「バックワインド・ローンチ(追い風離陸)」や「グラウンドスパイラル」を普通の練習場でやろうとして「絶対にやらない」と指導された経験を共有する。Fly With Andyがブラジルなどの遠征地だけでなく、バッサーノでのトレーニング週間を重視する理由はここにある——強い風の中での翼のコントロール、狭い場所への着陸技術を身につけてからでなければ、冒険は真に安全にならないのだ。

15:06哲学としての冒険——ソレーヌ・ロンブールの「My Flying Life」

タークィンが紹介したソレーヌ・ロンブールのインタビューは、アドベンチャーに対する全く異なるアプローチを示している。彼女の「My Flying Life」の回答は、従来の「達成リスト」的な冒険観とは一線を画す。「最高のフライングアドベンチャーは?」という質問に、彼女はこう答えた。「アンデスの奥深くでのフライト。着陸後、木から削ったパドルでパックラフト(携帯式ゴムボート)を漕いで戻った。水、土、空気で旅をし、火で料理をする——要素の中に完全に溶け込んだ冒険だった」。

タークィンはこれを「男性的なアプローチ」と対比させ、「達成のために何かをするのではなく、自然と一体になること」を重視する「女性的なアプローチ」と評した。エドが「なぜそれが女性的なのか」と問いかける場面もあり、この分類自体に議論の余地はあるが、重要なのはパラグライダーというスポーツに多様な価値観が存在するという事実だ。スピードや距離、記録だけが冒険の尺度ではない——この一文は、誌面を通じて一貫して流れるテーマでもある。

16:25ケンダル・マウンテン・フェスティバル——二つのK2映画が描く「頂上からの景色」

タークィンが訪れたケンダル・マウンテン・フェスティバルは、バンフに次ぐ世界第2位の規模を誇るマウンテン・フェスティバルだ。今年上映されたパラグライダー関連の映画は2本のみで、奇しくも両方ともK2をテーマにしていた。

一本目はベンジャミン・ヴェドリーヌの『Chasing Shadows』。彼は本質的にアルピニストであり、スピード登頂の手段としてパラグライダーを使う。映画の圧巻は、K2山頂でドローンを呼び寄せ、その離陸シーンを撮影したことだ。しかし、映画の真の核心はその後にある。彼は着陸後、自分自身に対して「嫌悪感」にも似た感情を抱いたという。目標を「征服」した後の虚無感——それは、世界チャンピオンのマキシム・ピノが優勝後に鬱状態に陥った話とも重なる。70代のベテラン登山家ヴィクター・ソーンダースは「それは普通のことだ。目標を達成した後に喪失感を覚えるのは珍しくない」と語った。ヴェドリーヌはその後、7,000メートル以上の高所で遭難したイタリア人登山者2名の救助に向かい、その経験によってようやく心の平穏を取り戻したという。

二本目はリヴ・サンソフとゼブ・ロシュの『K2 Mon Amour』。タイトルが示す通り、こちらは二人の関係性を軸にした軽妙でユーモラスな作品だ。タークィンが行ったインタビューで、リヴは山頂でのエピソードを笑いを交えて語った。インスタ360カメラをポケットに入れたところ、エネルギーゼリーが破裂してレンズの一つが使えなくなったというハプニング——幸い、山頂での「ヒーローショット」に必要なレンズは無事だった。ゼブは1990年、17歳の時に父親とエベレスト南鞍部(標高約7,900メートル)から飛んだ経験を振り返る。当時のグライダーは重量7キロ、面積28平方メートルの「エル・ドゥシア」という現在では存在しない機種だった。それに対し、今回使用したシングルスキン翼はわずか2.4キロ。この軽量化が無酸素でのフライトを可能にしたのだ。

35:44世界のフライトスポット——ガイドたちが明かす「地元の秘密」

エドがまとめた「ガイド&グル」特集は、世界各地のローカルガイドがその土地ならではの情報を提供する企画だ。例えば、アゾレス諸島在住のトム・デ・ドリド、インドのビールを案内するデブ・チョウダリー、フェルトレからスロベニアまで縦断するボルビブ(vol bivouac:飛行と野営を組み合わせたスタイル)を推奨するキンガ・マシュタレルツ——彼女が繰り返し強調するのは「トップランディング(山頂への着陸)の重要性」だ。どこにでも着陸できる技術こそが、ボルビブの自由を手に入れる鍵だと。

フィンランドのイラリは、一見すると複雑な空域に悩まされる国だが、制限区域が常時アクティブとは限らないという知恵を伝える。ノルウェーのエルランド・ヴィトナーは、ユートゥンヘイメンでの超 remot なハイク&フライからフィヨルド地方の景観ルートまで、多様な選択肢を提示。キルギスタンは、ユルト(遊牧民のテント)に泊まりながらの冒険が可能な新興デスティネーションとして紹介される。

特に印象的なのは、ケニアでのヘリコプターを使ったパラグライディングサファリだ。アメリカ人パイロットのクリス・ガルシアが案内するこのツアーでは、ヘリで山岳地帯に降り立ち、そこから飛び立ち、キャンプをしながら数日間かけて地域を探索する。エドは「ヘリから降りるわけではなく、山に入って飛び、離れた場所に着陸して野営する」と説明する。まさに「空からのサファリ」と呼ぶにふさわしい。

42:08パラモーターの巨人——ジェフ・ハマンのパタゴニア氷河横断

エドが熱を込めて語るのは、ジェフ・ハマンのパラモーター(モーター付きパラグライダー)によるパタゴニア・サン・ラファエル氷河横断だ。ハマンはサンディエゴ在住の起業家で、趣味はセーリング、釣り、そしてパラモーター。彼はこれまでにメキシコ海岸線、中央アメリカ太平洋岸、ダリエン峡谷(密林の無法地帯)をパラモーターで横断し、南米大陸の太平洋岸全体を繋ぐという途方もないプロジェクトを遂行してきた。

彼の特筆すべき能力は「ロジスティクス」にある。パプアニューギニアへの遠征では、2年前から準備を始め、予備のパラモーターを現地で働く友人のコンテナに同梱して送り、18ヶ月後に自分が到着した時には機材が待っている状態を作り出した。アマゾン川支流のリオ・ネグロでのフライトでは、船全体をチャーターしてチームを乗り込ませた。エドは「彼に会うと、バーベキューでハンバーガーを焼いているお父さんみたいな人で、こんな大冒険家だとは絶対に思わない」と笑う。サン・ラファエル氷河は北パタゴニア氷床から海に流れ込む氷河で、青く広がる氷の上を飛ぶ経験は「まさにワイルド」だったという。

46:48パウル・グシュルバウアーの変容——「達成」から「共有」へ

誌面の最後を飾るのは、パウル・グシュルバウアーのインタビューだ。彼はかつてレッドブルのパイロットとして、競技での記録達成に邁進していた。しかし今は「Wanderbird」というイベントを主催し、ハイク&フライの楽しさを広める活動に注力している。タークィンは「彼は変わった。以前は目標達成、目標達成の連続だったが、今は環境を整え、他の人が飛ぶことを奨励することに価値を見出している」と語る。Wanderbirdの哲学は「ハイプを下げ、人々がこの素晴らしい冒険の世界に入るための入り口を提供すること」だ。これは、ソレーヌ・ロンブールの「自然との一体感」とも、ジェフ・ハマンの「計画と実行」とも異なる、第三の冒険観と言えるだろう。

まとめ

このエピソードが残すものは、「冒険」という言葉の多層性だ。K2山頂からのフライトのような極限の挑戦から、ドロミテでの週末ハイク&フライ、ケニアのヘリサファリ、フィンランドのトーイングまで——パラグライダーは、それぞれのパイロットの価値観に応じて無限の冒険を可能にする。そして、どのレベルの冒険にも共通するのは「準備」と「技術」の重要性だ。サスデッリの危険な離陸も、ハマンの緻密なロジスティクスも、キンガのトップランディングの強調も、すべては「安全に楽しむため」の知恵に収斂する。エドとタークィンの軽妙な掛け合いの背後には、このスポーツが持つ「自由」と「責任」のバランスへの深い理解がある。パラグライダーは単なる遊びではなく、世界と向き合うための一つの方法なのだ。