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ゆる言語学ラジオ · 2026年5月13日

現代文のテスト、著者は本文見ずに解ける?#455

AI generated article / ja / study
この記事でわかること
  • 現代文のテスト、著者は本文見ずに解ける?#455 このエピソードでは、ゆる言語学ラジオのホストである水野太貴が、自身の著書『会話の0.2秒を言語学する』が実際に中学受験の...
  • [0:44] 著者なら本文を読まずに解ける?——実験の前提と難しさ 水野は「自分が書いた文章だから、問題文だけ見れば正解が導き出せるはず」と主張する。その根拠は、自分が何...
  • ここで重要なのは、水野が「本文は一切読まずに解く」と宣言した点だ。堀元は「マジ?」と驚きつつも、水野の自信に半ば感心する。水野は「自分が書いた章の構成や論理構造を知ってい...
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ゆる言語学ラジオ / Yuru Gengogaku Radio

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現代文のテスト、著者は本文見ずに解ける?#455

このエピソードでは、ゆる言語学ラジオのホストである水野太貴が、自身の著書『会話の0.2秒を言語学する』が実際に中学受験の模擬試験(四谷大塚「合不合判定テスト」第6回)の国語の問題として出題されたことを受け、堀元見と共にその問題を解くという実験を行っている。水野は「著者なら本文を読まなくても解けるはず」という仮説を立て、問題文のみを見て回答に挑戦。一方、堀元は通常通り本文を読みながら解答する。この対比を通じて、現代文のテストが本来何を問うているのか、作問者と受験者の間に存在する「対話」の構造、そして著者が自分の文章を客観視することの難しさが浮き彫りになる。会話は終始軽妙で、水野の現代文への偏愛と堀元のツッコミが絶妙なバランスを生んでいる。

0:44著者なら本文を読まずに解ける?——実験の前提と難しさ

水野は「自分が書いた文章だから、問題文だけ見れば正解が導き出せるはず」と主張する。その根拠は、自分が何を書いたか把握していれば、どこに下線が引かれているかの「当て勘」も働くというものだ。しかし堀元はすぐに反論する。例えば「下線部1とあるが、言い換えると何か」といった問題は、本文を見なければ下線部の内容がわからないため、著者でも厳しいケースがあると指摘する。

ここで重要なのは、水野が「本文は一切読まずに解く」と宣言した点だ。堀元は「マジ?」と驚きつつも、水野の自信に半ば感心する。水野は「自分が書いた章の構成や論理構造を知っているから、問題文の文言からどの部分が問われているか推測できる」と説明する。しかし、この推測が後に大きな誤りを生むことになる。

8:00どう解いたか一問ずつ話したい——実際の解答プロセス

水野と堀元は、問題を一問ずつ解き進めながら、それぞれの思考プロセスを開示していく。問1は「2行目に当てはまる言葉」を問う問題だが、水野は「第4章だな」と章構成の記憶から「腰担々(こしたんたん)」という語を導き出す。堀元が「完璧です」と認めるように、これは正解だった。

問2では「まるで格闘技のような高速の駆け引きとは、会話のどのような特徴を表していますか」という問題が出る。水野は「200ミリ秒以内に応答をまとめるのではなく、応答を開始しなければならない」という点を正しく捉え、選択肢「あ」を選ぶ。堀元も同じ選択肢を選んでおり、ここまでは順調だ。

しかし問3で早くも水野の記憶が揺らぐ。「会話は音ゲーとはどういうことですか」という問題に対し、水野は「終章でこの話をしてるけど、第4章でこの話したっけ」と混乱する。堀元は「本文読めるから自信ある」と余裕の表情を見せる。この時点で、著者であっても自分の書いた内容の「章ごとの配置」を正確に覚えているとは限らないという問題が浮上する。

問4では「僕自身の経験とはどのようなことを述べるための経験として挙げられているか」という問題に、水野は「いくつか経験を書いているけど、おそらく友人・室越さんとの会話の話じゃないか」と推測する。堀元が「合ってる」と認めるように、これも正解だった。しかし水野は「自分が書いたテキストに書かれていることそのままを答えなければいけない」というプレッシャーを感じ始める。

14:53選択式でも記述で答えよ——堀元の異色の解答メソッド

堀元は自身の現代文の解答方法について、驚くべきメソッドを明かす。彼はセンター試験の頃から、選択肢を見る前にまず「記述の回答」を作り、その後に選択肢を採点するという手法を取っていたという。つまり「採点基準を先に作って、最も加点が高い選択肢を選ぶ」というアプローチだ。

堀元は「現代文の記述問題は、基本的に採点基準に載っている要素を何個書くかというゲームだと思っていた」と語る。試験会場で「見えない採点基準を透視するゲーム」と捉えていたというのだ。この考え方は、後に水野の解答スタイルと対比されることになる。

水野はこのメソッドに「気持ち悪い」と率直な感想を述べるが、堀元は「加点されない要素を書くことは、加点を逃していることと同じ」と反論する。つまり、余計な情報を書けば書くほど、本来加点されるべき要素を書くための文字数を消費してしまうという論理だ。この「加点芸」という考え方は、現代文の試験を「作者との対話」ではなく「採点基準との格闘」として捉える視点を提供する。

18:57現代文を面接に活かす——加点思考の実生活への応用

堀元は、この「加点・減点」の思考法を就職活動の面接にも応用していたと明かす。「先方が『この子いいな、採用しよう』と思わない話はいくらしても無駄。自分の方で早々と切り上げるようにした」という。つまり、面接官の「採点基準」を読み、加点される要素だけを提供する戦略だ。

しかし水野は「採点基準が読みにくいので、採用面接は現代文ほど面白いゲームではなかった」とコメントする。堀元は逆に「曖昧な方が燃える」と対照的な反応を示す。このやり取りは、二人の性格の違い——水野の「明確なルールを好む」傾向と、堀元の「曖昧さに挑戦する」傾向——を如実に表している。

20:58採点タイム——著者でも間違える衝撃の事実

採点の結果、堀元は62点満点中48点、水野は34点という結果になった。水野は「5割落ちますね」と自嘲気味に認める。この結果は、著者であっても自分の文章を客観的に読むことがいかに難しいかを示している。

特に問8では、水野の記憶違いが露呈する。肯定応答と否定応答の秒数差を問う問題で、水野は「650ミリ秒から150ミリ秒を引いて500ミリ秒」と計算し、選択肢「あ」を選んだ。しかし実際の本文には、肯定応答の平均が35ミリ秒、否定応答が60ミリ秒と書かれており、差は25ミリ秒だった。水野は「完全に読み通してた」と悔しがる。この問題は、著者であっても自分の書いた数字を正確に記憶していないという事実を痛感させるものだった。

問7の記述問題でも、水野は「誠実に答えようとしてじっくり考えている途中に別の質問を受けた」という要素を盛り込めず、加点を逃している。堀元は「誠実要素は絶対いる」と指摘し、水野の解答が「3分の1」の加点しか得られていないと分析する。

25:11テストは作問者との対話——現代文の本質

水野は、この実験を通じて重要な主張を行う。「よく『現代文の問題を作者が解いたら間違えた。だから現代文の問題は馬鹿げている』という論があるが、逆である。作者は現代文の問題を解いたらできないと思う」と語る。

その理由は「余計な背景知識が多すぎるから」だ。現代文のテストは「先行知識がない人間がテクストを読んだ時に、テクストに書いてあることはどこまでか」を問うている。作者は自分の意図や背景知識を持っているため、かえって「テクストに書いてあること」だけを抽出するのが難しいというのだ。

水野は「現代文のセンター試験や共通テストの問題は、1年かけて会議を繰り返して作られている。平均点がこれぐらいになるように狙っている。問題集で作られた問題とは精度が違う」と絶賛する。彼は「作問者と採点基準を作った人と、テクスト1枚挟んで会話している感じ」と表現し、そのコミュニケーションに興奮を覚えるという。

堀元もこれに共感し、「作問意図が『あ、こいつここだな』ってわかる。今日久々に問題を解いて、『あ、こいつここ言いすぎてやがるな』って思った」と語る。つまり、作問者が「ここが重要だ」と考えて設問を作った箇所を看破する喜びが、現代文の面白さだというのだ。

32:44水野の現代文愛——小林秀雄に勃起する男

水野の現代文への愛情は、受験生時代のエピソードで頂点に達する。彼は「小林秀雄の文章が試験で出た時、総立ちした」と告白する。堀元が「人生で総立ちしたこと一度もない」と驚く中、水野は「小林秀雄に会いたい。試験会場で小林秀雄に会いたい」と熱く語る。

水野にとって、現代文の試験は「予備知識がないジャンルほど純度が高い」という。なぜなら、予備知識がないからこそ「記号操作」の腕が純粋に問われるからだ。彼は「現代文は次の文章の意味を究極的には理解していなくても解けるようになっている。記号操作と採点基準を作ることだと思っている」と断言する。

堀元は「お前、大規模言語モデルか。単語の入った袋だと思ってる作品を」とツッコミを入れるが、水野は「記号説する必要はないと思っている」と反論する。しかし彼の説明は、まさにテキストを「記号の集合」として処理する姿勢を示している。

水野のバイブルは「船口の現代文読解のストラテジー」だという。彼は「あれを読んだ時、三省堂書店で総立ちした」と語り、堀元をさらに驚かせる。現代文の参考書に興奮するという、ある種の「マニア」としての側面が、このエピソードを通じて鮮明になる。

まとめ

このエピソードが最も印象的に示したのは、「著者だからこそ解けない」という逆説だ。現代文のテストは、テクストに書かれていることだけを抽出する能力を問うものであり、著者の意図や背景知識はむしろ邪魔になる。水野が34点という低得点に終わったのは、この構造を如実に証明している。

同時に、堀元の「加点芸」メソッドと水野の「作問者との対話」という二つのアプローチは、現代文の試験を全く異なる角度から捉えている。堀元は「採点基準を透視するゲーム」と捉え、水野は「作者と作問者のコミュニケーション」と捉える。どちらが正しいかではなく、この二つの視点の対比自体が、現代文という科目の奥深さを物語っている。

最後に、水野の「小林秀雄に勃起する」という衝撃的な告白は、彼の現代文への愛情が単なる学力向上の手段ではなく、一種の知的興奮の源泉であることを示している。このエピソードは、現代文を「苦手科目」と捉える人にとって、全く新しい見方を提供するものとなった。

要点

  • 水野太貴の著書『会話の0.2秒を言語学する』が四谷大塚の中学受験模試(合不合判定テスト第6回)の国語問題として出題された
  • 水野は「著者なら本文を読まずに解ける」という仮説で挑戦したが、結果は62点満点中34点と堀元(48点)を下回った
  • 著者であっても自分の文章の章構成や数字を正確に記憶しているとは限らず、むしろ余計な背景知識が邪魔になる
  • 堀元は「選択肢を見る前に記述回答を作り、採点基準を先に設定する」という独自メソッドを持っている
  • 現代文のテストは「テクストに書いてあることだけを抽出する能力」を問うものであり、作者の意図は問われていない
  • 水野は現代文の試験を作問者との「対話」と捉え、そのコミュニケーションに興奮を覚えるタイプである
  • 堀元の「加点芸」思考法は就職面接にも応用されており、実生活での応用可能性が示唆された
  • 水野のバイブルは「船口の現代文読解のストラテジー」であり、彼はこれを三省堂書店で立ち読みしながら総立ちしたという逸話を持つ
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