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This Week in Startups · 2026年7月17日

手術ロボットの夜明け + 250ドルで家を買う(w/ Andromeda & Mogul)| E2313

AI generated article / ja / study
この記事でわかること
  • This Week in Startupsの今回のエピソードは、医療と不動産という異なる分野で、テクノロジーと新しいビジネスモデルがどのように伝統的な産業を変革しつつ...
  • Andromeda Surgicalのアプローチは、既存のロボットアームを活用し、ソフトウェアとデータに特化することで、従来の医療機器メーカーとは一線を画す。同社は、...
  • [0:00] 外科手術の自律化:Andromeda Surgicalのビジョンと現状 Andromeda SurgicalのCEO、Nick Damianoは、外科手...
こんな人向け

英語Podcastの要点を、聴く前に日本語で把握したい人。

出典Podcast

This Week in Startups / Jason Calacanis

要点
  1. Andromeda Surgicalは、KUKA社製の汎用ロボットアームを採用し、ハードウェア開発を避けることで、従来の数百億円規模の開発費を約15億円に抑え、3年で製品を市場に投入した。
  2. 同社の手術ロボットはiPadで制御され、現在は前立腺肥大症の治療(HOLEP)に特化。毎週ソフトウェアをアップデートし、医療機器業界では異例の高速イテレーションを実現している。
  3. AndromedaのCEO、Nick Damianoは、外科医の役割は「航空管制官」のように複数の手術を監督する形に変化し、AIが単調な作業を代行する「副操縦士(Sous Surgeon)」になると予測する。
  4. Mogulは、一戸建て賃貸物件への投資を250ドルから可能にするプラットフォーム。物件の管理はプロの管理会社に委託され、投資家は「完全に手間のかからない」不動産投資を享受できる。
  5. Mogulの収益源は、購入時の5%のプラットフォーム手数料、売り手からの購入代行手数料(1.5~2%)、そして準備金の利息の3つ。将来的には権利保険や物件保険への進出も計画している。
  6. Mogulの投資物件は、年間8~12%の配当利回りを目標とし、レバレッジ効果によりトータルリターンは年率15~20%を見込む。また、減価償却費を活用した税制優遇措置も提供される。
  7. Mogulは来年、自社がマーケットメーカーとなる完全流動性の高いセカンダリーマーケットを立ち上げ、投資家がいつでも株式を売却できるようにする計画である。
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他のエピソード

This Week in Startupsの今回のエピソードは、医療と不動産という異なる分野で、テクノロジーと新しいビジネスモデルがどのように伝統的な産業を変革しつつあるかを探る、二部構成の内容となっている。前半では、外科手術の自律化を目指すスタートアップAndromeda SurgicalのCEO、Nick Damianoが登場し、iPadで制御するロボット手術システムの現状と、AIが手術の世界を根本から変える未来像について語った。後半では、不動産投資の民主化を掲げるMogulの創業者兼CEO、Alex Blackwoodが、少額からの不動産投資を可能にするプラットフォームの仕組みと、その収益モデルについて詳細に説明した。ホストのJason CalacanisとAlex Wilhelmは、両社の技術的優位性やビジネスモデルの持続可能性について鋭い質問を投げかけ、投資家視点からの分析を展開している。

Andromeda Surgicalのアプローチは、既存のロボットアームを活用し、ソフトウェアとデータに特化することで、従来の医療機器メーカーとは一線を画す。同社は、ドイツのKUKA社製の汎用ロボットアームを採用し、複雑なハードウェア開発を避けることで、開発期間とコストを劇的に削減した。一方、Mogulは、不動産投資の最大の障壁である高額な初期投資と管理の手間を、小口化とプロの管理代行によって解消しようとしている。両社に共通するのは、既存の産業構造における非効率性をテクノロジーで解決し、より多くの人々が恩恵を受けられるようにするというビジョンである。このエピソードは、規制の厳しい分野におけるイノベーションの進め方や、資産形成の新たな手段について、示唆に富む議論を提供している。

0:00外科手術の自律化:Andromeda Surgicalのビジョンと現状

Andromeda SurgicalのCEO、Nick Damianoは、外科手術の分野がAIの影響をほとんど受けていない現状を「馬車と自動車の間の時代」と表現し、今後10年でAIと自律性が手術に広く普及すると予測する。同社の目標は、外科医がiPadを使ってロボットを操作し、最終的には手術の大部分を自律化させることだ。現在は、前立腺肥大症(BPH)の治療法であるHOLEP(ホルミウムレーザー前立腺核出術)という泌尿器科の手術に焦点を当てている。この手術は難易度が高く、熟練した医師と初心者の間で手術時間に大きな差があるため、技術の介入による標準化の効果が大きいと判断したという。

同社の強みは、複雑なハードウェアを内製せず、ドイツのKUKA社製の汎用ロボットアームを採用している点にある。Damianoは「エキサイティングな部分はソフトウェアにある」と断言し、会社のリソースをソフトウェア開発とデータ収集に集中させる戦略を明確にした。これにより、従来の医療ロボット企業が数百億円を投じるのに対し、Andromedaは約15億円という少ない資金で、3年という短期間で製品を市場に投入することに成功した。このアプローチは、ハードウェアの開発に膨大な時間とコストをかける従来の医療機器メーカーとは全く異なるゲームを展開していると言える。

現在のシステムでは、外科医はiPadを使ってロボットを操作する。さらに、手術中の位置情報をリアルタイムで追跡する「体内のGoogle Maps」とも言える機能や、内視鏡の支点を自動制御し組織へのダメージを最小限に抑える「自動ピボット」機能など、初期の自律化機能が搭載されている。Damianoは「毎週ソフトウェアをリリースしている」と述べ、医療機器業界では異例の高速なイテレーションを実現している。このスピード感が、同社の最大の競争優位性の一つとなっている。

14:28「副操縦士(Sous Surgeon)」としてのAIと外科医の未来

Andromeda Surgicalのウェブサイトでは、AIの役割を「Sous Surgeon(副操縦士)」と表現している。これは、シェフを補佐するスーシェフに例えたもので、AIが外科医の単調で退屈な作業を代行し、外科医はより高度な判断に集中できるようになるという未来像を示している。Damianoは、外科医の仕事はなくなるのではなく、変化すると予測する。将来的には、一人の外科医が航空管制官のように複数の手術を同時に監視・指揮するようになり、それぞれの手術における役割はより高次元なものになるという。

このビジョンは、ソフトウェア開発の分野で起きている変化と類似している。Alex Wilhelmは、現在多くの開発者がAIエージェントを監督・指導する立場に移行しつつあることを指摘し、外科手術も同様の道をたどるだろうと述べた。Damianoもこれに同意し、外科医たちは単調な作業から解放されることに前向きであると語る。ただし、外科医が完全に排除される未来については、まだ遠い先の話であり、現時点では「そこに到達するのは素晴らしい問題だ」と述べるにとどめている。

外科医の役割が変化する一方で、AIの導入には慎重な姿勢も必要だ。Damianoは、現時点では自律走行車で使われるような機械学習を主に採用しており、生成AIの利用は限定的だと説明する。その理由は、手術においては「幻覚(hallucination)」が許されないからだ。外科医が常にループ内にいることで、AIの誤作動を防ぐことができるが、将来的に生成AIの信頼性が向上すれば、より積極的に活用していく可能性を示唆した。

24:30データの獲得と規制当局への対応:医療AIスタートアップの課題

Andromeda Surgicalが直面する最大の課題の一つは、手術データの収集である。インターネット上のデータをスクレイピングできる一般的なAIとは異なり、手術中のロボットの動きや組織に加わる力などのデータは、これまで誰も収集したことがない。Damianoは、同社がこれまでに実施した45件の手術のデータが「世界で唯一のデータセット」であり、これが他社にとって大きな参入障壁(moat)になると説明する。このデータは、自社でクリニックに出向き、実際の手術を通じて収集している。

データ収集の難しさはあるものの、手術の世界は自動運転よりも複雑ではないというのがDamianoの見解だ。手術の種類は有限であり、身体は道路や他の車、歩行者の動きを予測する必要がある外界よりも変動が少ない。また、患者は麻酔下で動かないため、敵対的なアクターが存在しない。これらの要因が、手術の自律化を自動運転よりも実現しやすいものにしている。さらに、手術は一連のタスクに分解できるため、一度あるタスクを自律化できれば、それを他の手術に応用することで、スケールアップのスピードを加速できると述べた。

規制に関しては、現在ニュージーランドでのみ市場投入が許可されている。米国FDAの承認プロセスについては、Damianoは楽観的な見方を示す。重要なのは、一度に大きな変更を申請するのではなく、小さな変更を頻繁に申請することだという。外科医が常にループ内にいるという現在のシステムは、完全自律型のシステムよりも承認を得やすい。将来的には、この小さな変更の積み重ねが、最終的には幅広い手術における自律化へとつながると同社は考えている。

29:40不動産投資の民主化:Mogulのビジネスモデル

後半のセグメントでは、Mogulの創業者兼CEO、Alex Blackwoodが登場する。Mogulは、個人投資家が一戸建て賃貸物件の株式を250ドル(約3万7,000円)から購入できるプラットフォームだ。Blackwoodは、不動産が「世界最大の富の生成装置」であり、富裕層の90%が不動産投資を通じて資産を築いたというデータを引用し、その魅力を強調する。しかし、従来の不動産投資は高額な初期投資と、入居者対応や修繕などの管理業務が障壁となっていた。Mogulは、これらの問題を解決することで、より多くの人が不動産投資の恩恵を受けられるようにすることを目指している。

Mogulのビジネスモデルは、複数の収益源から成り立っている。まず、物件購入時に購入価格の5%をプラットフォーム手数料として投資家から徴収する。これは、5年間で年率1%程度の負担となる。次に、物件の売り手から購入代行手数料として1.5%~2%を受け取る。これは投資家の負担にはならない。さらに、物件の修繕や空室に備えて積み立てた準備金の利息も収益となる。Blackwoodは、将来的には権利保険や物件保険の分野にも進出し、さらなる収益源を確保する計画を明らかにした。

投資家にとっての主なリターンは、家賃収入からの配当と物件の値上がり益だ。物件は通常、年間8~12%の配当利回りを生み出すという。さらに、レバレッジ(借入)を活用することで、値上がり益は実質4~8%上乗せされ、トータルリターンは年率15~20%を見込める。Blackwoodは、保守的なシナリオでも年率12%の内部収益率(IRR)を目標にアンダーライティングしていると述べた。また、不動産投資には税制上の優遇措置があり、減価償却費を経費として計上できるため、実際には配当収入があっても課税されない「パッシブロス」となるケースが多いという点も強調された。

36:50物件管理と出口戦略:Mogulの運用体制

Mogulの最大の価値提案の一つは、投資家が物件管理の煩わしさから完全に解放されることだ。Blackwoodは、物件の管理はプロの不動産管理会社に委託されると説明する。これらの管理会社は、賃料の最適化、入居者対応、修繕などを担当する。1,000ドル未満の修繕は管理会社が自動的に対応し、1,000ドル以上の大規模修繕が発生した場合には、投資家によるガバナンス投票が行われる。Mogulは複数の見積もりを提示し、投資家がどの業者に依頼するかを決定する仕組みだ。

さらに、Mogulは各物件の購入時に、修繕準備金と空室準備金を別途積み立てている。Blackwoodによれば、空室準備金は12ヶ月分の運営費をカバーできる額が確保されており、物件が1年間空室になっても投資家に追加の資金を求めることはないという。これにより、予期せぬ出費のリスクを軽減し、投資家にとっての安定性を高めている。

投資家の出口戦略としては、現在は5~7年の保有期間を想定している。しかし、Blackwoodは来年を目標に、完全に流動性の高いセカンダリーマーケット(二次市場)の立ち上げを計画している。この市場では、Mogul自身がマーケットメーカーとして機能し、投資家がいつでも株式を売却できるようにする。売却時には、Mogulは買値と売値の差額(ビッド・アスク・スプレッド)から収益を得る。この仕組みにより、投資家は従来の不動産投資では難しかった、必要な時に現金化できる流動性を手に入れることができる。

44:57投資対象物件の選定基準と市場分析

Mogulがどのように投資対象の物件や市場を選定しているかについて、Blackwoodは詳細なプロセスを説明した。まず、マクロレベルでの市場分析から始める。重要なのは、将来の新規供給が需要を満たすのに十分かどうかという点だ。例えば、テキサス州オースティンでは2020年から2022年にかけて供給が急増し、価格が約25%下落した。しかし、Blackwoodは、多くのデベロッパーが市場から撤退したことで、今後の新規供給は限られると見ている。そのため、長期的には需要が供給を上回り、価格上昇が見込める魅力的な市場だと評価している。

次に、家賃の対価格比率(キャップレート)を分析し、投資家にとって魅力的な利回りが得られるかを判断する。さらに、物件の価格帯がプラットフォームのターゲット範囲内にあるか、運営モデルが現地の状況に適合するかなどを総合的に評価する。これらの初期分析を経て、現地の不動産インフラ企業と連携し、物件の買い付けを開始する。Blackwoodは、このプロセスを繰り返すことで、やがては売り手側から自社の買い付け条件に合致する物件が持ち込まれるようになる「インバウンドモデル」の構築を目指している。

Jason Calacanisは、この物件選定プロセスに強い関心を示した。特に、オースティンのように建設規制が緩い市場では供給過剰が起こりやすく、家賃や価格が下落するリスクがあることを指摘する。Blackwoodはこのリスクを認識しつつも、Mogulの分析は短期的な価格変動ではなく、中長期的な需給バランスに焦点を当てていると説明した。このように、Mogulは機関投資家並みのデューデリジェンスを小口投資家に提供することで、個人では難しい分散投資とリスク管理を実現しようとしている。

結びに

今回のエピソードは、テクノロジーが伝統的に規制が厳しく、変化の遅い産業にどのように浸透し、破壊的なイノベーションを起こしつつあるかを示す、二つの鮮やかな事例を提供した。Andromeda Surgicalは、ハードウェアではなくソフトウェアとデータに特化することで、医療機器業界の常識を覆すスピードで自律手術の実現に挑んでいる。一方、Mogulは、不動産投資の小口化と管理の外部化によって、富裕層だけのものだった資産形成の手段を、より多くの人々に開放しようとしている。

両社に共通するのは、既存の産業構造における「非効率性」と「アクセスの不平等」をテクノロジーで解決するという明確なビジョンだ。Andromedaは外科医のスキル格差を、Mogulは資本格差をそれぞれ埋めようとしている。このエピソードが特に印象的なのは、単に未来の可能性を語るだけでなく、具体的なビジネスモデル、収益構造、規制への対応策、そして直面する課題について、創業者たちが率直に語っている点にある。視聴者は、最先端のテクノロジーが実際にどのように社会実装されようとしているのか、その生々しいプロセスを垣間見ることができる。

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