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Acquired · 2026年5月15日

ノボ ノルディスク(オゼンピック)

AI generated article / ja / study
この記事でわかること
  • Novo Nordisk(Ozempic)——100年にわたる自己破壊と再生の物語 デンマークの製薬企業ノボ・ノルディスクは、糖尿病治療薬インスリンで100年の歴史を持ち...
  • [0:00] インスリン発見とノボ・ノルディスクの起源 1921年、カナダ・トロント大学のフレデリック・バンティングとチャールズ・ベストが、膵臓ホルモンであるインスリンの...
  • しかし、ここで重要なのは、このノーベル賞の推薦を行ったのが、1920年のノーベル生理学・医学賞受賞者であり、デンマークの動物生物学者であるアウグスト・クローだったという事...
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Acquired / Ben Gilbert and David Rosenthal

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Novo Nordisk(Ozempic)——100年にわたる自己破壊と再生の物語

デンマークの製薬企業ノボ・ノルディスクは、糖尿病治療薬インスリンで100年の歴史を持ちながら、自らの主力製品を破壊するGLP-1受容体作動薬(オゼンピック、ウェゴビー)を開発し、2023年にはLVMHを抜いて欧州最大の企業価値を持つに至った。このエピソードでは、ノーベル賞級の発見、創業者間の激しい確執、世界最大の慈善財団による支配構造、そして「奇跡の薬」と呼ばれるセマグルチドに至る30年にわたる研究開発の道のりが、アキヤードのベン・ギルバートとデイビッド・ローゼンタールの軽妙な掛け合いと深い分析で描かれる。製薬業界の複雑なバリューチェーン、米国医療費がGDPの18%を占める構造的問題、そして肥満という巨大市場の社会的意味合いまで、一つの企業を軸に医療産業全体の地殻変動を理解できる稀有な回である。

0:00インスリン発見とノボ・ノルディスクの起源

1921年、カナダ・トロント大学のフレデリック・バンティングとチャールズ・ベストが、膵臓ホルモンであるインスリンの抽出に成功した。当時、1型糖尿病はほぼ死刑宣告に等しい病気であり、唯一の「治療法」は「飢餓ダイエット」——1日200〜500キロカロリーに制限して死を先延ばしにするという悲惨なものだった。この発見は単なるノーベル賞級の成果ではなく、近代医学全体の中でも最も重要な進歩の一つとされる。

しかし、ここで重要なのは、このノーベル賞の推薦を行ったのが、1920年のノーベル生理学・医学賞受賞者であり、デンマークの動物生物学者であるアウグスト・クローだったという事実である。クローこそが、後にノボ・ノルディスクを創設する人物である。クローの妻マリーが糖尿病と診断されたことが、すべての始まりだった。マリー自身もデンマーク初の女性医学博士であり、彼女の主治医だったハンス・クリスチャン・ハゲドルンと共に、クローはトロントに渡り、インスリンのスカンジナビア地域での製造・販売権を獲得する。

1923年、クロー、ハゲドルン、そして「ライオン化学工場」のオーガスト・コングステッドの3者は、インスリンを製造・販売するための独立した組織を設立する。ここで特筆すべきは、営利企業を100%所有・支配する財団という二重構造が採用されたことだ。この財団には二つの使命があった。第一に、スカンジナビア国内ではインスリンを原価で提供すること。第二に、国外への輸出で得た利益をすべて糖尿病研究に再投資することである。この構造は、現在も欧州最大の企業を支配する世界最大の慈善財団(資産1200億ドル、ゲイツ財団の2倍以上)へと成長する基盤となった。

12:17ペテルセン兄弟の反乱——ノボの誕生

ノルディスク・インスリン(Nordisk Insulin)の初期従業員として雇われたのが、ハラルドとトルバルドのペテルセン兄弟だった。兄のハラルドはクローの研究室で機械工学を担当し、弟のトルバルドは薬剤師・化学者として工場運営の経験を持っていた。しかし、トルバルドとハゲドルンの間で激しい権力争いが勃発。わずか6ヶ月でトルバルドは解雇され、兄も連帯して辞職する。

クローに仲裁を求めた兄弟は「お前たちにはインスリンを作る能力などない」と一蹴される。これに対しトルバルドは「証明してやる」と叫び、通りを隔てた場所に新会社「ノボ(Novo)」を設立。デンマークでは医薬品の特許が認められていなかったため、法的に競合することが可能だった。こうして、同じコペンハーゲンに二つのインスリン会社が生まれ、その後65年間にわたる血みどろの競争が始まる。

ノボは即座に技術的優位性を発揮する。ノルディスクが製造していたのは錠剤状のインスリンで、患者はそれを沸騰した湯に溶かし、ガラス製注射器で自分で計量して注射する必要があった。ノボはこれを液体インスリンに改良し、しかも半額で販売した。これに対しノルディスクは、ハゲドルン自らが開発した持続型インスリン「NPH(neutral protamine Hagedorn)」で対抗。特許をノボにだけライセンスしないという戦略を取るが、ノボは特許を回避した改良版を開発し、訴訟合戦に発展する。この争いはデンマーク最高裁判所まで持ち込まれ、ハゲドルン自らが弁護士として出廷し勝利する。

49:44第二次世界大戦——運命の分かれ目

第二次世界大戦が勃発し、1940年4月にナチス・ドイツがデンマークを占領する。この出来事が二社の命運を完全に逆転させた。ノルディスクはNPHインスリンのライセンス収入を連合国からの支払いに依存していたが、占領によりその収入はゼロに。事実上、休眠状態に陥る。

一方ノボは、ナチス占領下のヨーロッパ全域にインスリンを供給する「公式サプライヤー」となる。ドイツ政府はノボに大増産を命じ、フランス、ポーランド、オーストリアなど占領地域全体にインスリンを届けることになる。倫理的には極めて複雑な状況だが、ノボは戦後、欧州最大のインスリン生産者としての地位を確立する。戦後、デンマーク政府はノボとペテルセン兄弟に戦時中の利益の大部分を返還するよう命じた。

戦後、ノボは持続型インスリン「レンテ(Lente)」を開発。これは基礎インスリン(basal insulin)として、食事時の即効型インスリンと組み合わせて使用される画期的な製品となった。イーライリリーはこのレンテインスリンのライセンスを取得し、米国市場で販売する。この時期、ノボは酵素事業(後のノボザイムズ)にも進出するが、これが後に経営の重荷となる。

1:00:111980年代——遺伝子工学革命と合併への道

1970年代、ノボは「MCインスリン(monocomponent insulin)」と呼ばれる100%純粋なインスリンの開発に成功する。これは抗体反応を起こさない初めてのインスリンであり、世界中で新たな標準治療となる。しかし、この新製品への生産ライン切り替えには巨額の設備投資が必要だった。ちょうどその時、酵素市場が暴落し、ノボは資金繰りに窮する。

ノボは宿敵ノルディスクに合併を持ちかける。ところが、ノルディスクの新CEOヘンリー・ブレナム(元材木会社社長)はこれを拒否。逆に「これは我々のチャンスだ」と、MCインスリンへの移行期にノボが遅れを取っている隙を突き、自社の生産能力を拡大し、世界初の本格的な営業部隊を組織して米国市場に直接参入するという大胆な戦略を実行する。結果、1970年代を通じてノルディスクの売上は年率30%で成長。1980年には、ノボのインスリン事業の3分の1の規模にまで迫る。

この時期、もう一つの革命が進行していた。1980年、シリコンバレーのベンチャー企業ジェネンテックが、組み換えDNA技術を用いた初の医薬品としてヒトインスリン「ヒュームリン」を開発し、イーライリリーと提携を発表する。これまで動物の膵臓から抽出していたインスリンが、遺伝子工学によって無限に生産可能になるという衝撃的なニュースだった。ノボはこの流れに乗り遅れ、豚インスリンを化学修飾してヒトインスリンにするという苦肉の策で対抗するが、効果は限定的だった。しかし、この「ヒトインスリン」ブームに乗って、ノボは米国でIPOを実施し、1億ドルを調達する。

1:18:181989年合併——財団が阻止した身売り

1989年1月、ついにノボとノルディスクの合併が発表される。比率はノボ62%、ノルディスク38%。両社の財団も統合され、世界最大のインスリン企業が誕生する。合併時のインスリン売上は約10億ドル、世界シェア50%(イーライリリー45%、サノフィ5%)。1980年に全世界のインスリン市場が5億ドルだったことを考えると、10年で市場自体が4倍に拡大していたことになる。

合併後、経営陣は「この業界では規模が命」という当時の常識に従い、より大きな製薬 conglomerate への売却を模索し始める。1990年代から2000年代初頭にかけて、ノボ・ノルディスクは複数の大手製薬企業との合併交渉を進めるが、いずれも実現しない。その間、遺伝子工学によるインスリン供給の爆発的増加と、2型糖尿病患者の急増という追い風を受け、売上は年率20%以上で成長。2003年には年間売上40億ドルを超える。

2004年、経営陣はスイスの製薬企業セローノとの合意に至る。取締役会、経営陣ともに賛成し、あとは財団の承認を得るだけだった。しかし、財団は「本当にそれが必要なのか?過去15年の成長率を見て、競争力を維持・拡大するために合併が不可欠だと本当に言えるのか?」と問い質し、合併を阻止する。財団の定款には「会社の取締役会が、国際レベルでの競争力を維持・拡大するために合併が不可欠であるという説得力のある事業上の主張を行うこと」という条項があった。財団はその主張を認めなかったのだ。もし通常の株式会社だったなら、株主にプレミアムを提示されれば確実に買収されていただろう。この財団による支配構造がなければ、今日のノボ・ノルディスクは存在しなかった。

1:40:45ラッテ・ビエラ・クヌーセンとGLP-1の30年

1989年、合併と同じ年にノボに入社した若い科学者ラッテ・ビエラ・クヌーセンが、この物語の真のヒロインである。彼女は当初酵素部門に配属されるが、後に糖尿病部門に異動し、2型糖尿病の新規治療薬の探索チームに加わる。

当時、学術研究ではGLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)というホルモンが2型糖尿病患者のインスリン分泌に重要な役割を果たしていることが分かっていた。しかし、天然のGLP-1は体内で約5分で分解されてしまうため、医薬品として実用化するのは不可能と考えられていた。業界全体がこの研究を諦めかけていた中、クヌーセンだけは粘り強く研究を続ける。

1995〜96年、経営陣から「1年以内に具体的な薬剤候補を出せなければプログラムを中止する」と最後通牒を突き付けられる。彼女はGLP-1分子に脂肪酸を結合させるという独創的な方法で、体内での半減期を5分から13時間に延ばすことに成功する。これがリラグルチド(後のビクトーザ)である。脂肪酸が分子を保護し、アルブミンという大きなタンパク質に結合させることで、酵素による分解と腎臓での濾過を防ぐ仕組みだ。

並行して、驚くべき偶然が進行していた。米国退役軍人病院の研究者たちが、ギラモンスター(毒トカゲ)の毒液に含まれるホルモンが、天然のGLP-1類似体として機能することを発見。この研究にはトロント大学のダニエル・ドラッカーも関与しており、完全な循環が生まれていた。この毒液由来のGLP-1類似体はイーライリリーにライセンスされ、2005年に世界初のGLP-1受容体作動薬「バイエッタ」として市場に出る。ただし、半減期が短く1日2回の注射が必要だったため、大きなブレイクスルーとはならなかった。

1:57:02肥満というタブーへの挑戦

リラグルチドの動物実験で、クヌーセンはある重要な現象に気づいていた。大量のリラグルチドを投与されたラットが食事を摂らなくなり、極端な場合には餓死してしまうのだ。この食欲抑制効果がヒトでも確認され始めたが、当時のノボ・ノルディスクの公式見解は「肥満は主に社会的・文化的問題であり、社会の抜本的な再構築によって解決されるべきだ。ノボ・ノルディスクにその分野での事業はない」というものだった(2005年当時のCEOラース・ソレンセン)。

肥満治療薬には暗い歴史があった。1970年代のアンフェタミン、1990年代のフェンフェン(心臓障害を引き起こし、約600万人の米国人が服用した大惨事)など、過去のどの薬も安全で効果的なものはなかった。業界全体が肥満治療薬の研究から撤退していた。

しかしクヌーセンは諦めなかった。リラグルチドは12年以上にわたる厳格な臨床試験を経ており、安全性のデータは揃っていた。彼女の粘り強い説得により、2007年、ノボはリラグルチドの高用量版を肥満治療薬として臨床試験に投入する。2010年、糖尿病治療薬ビクトーザが承認され、初年度3億ドル、翌年には10億ドルを超える売上を記録。これは「ブロックバスター」と呼ばれる年商10億ドル超の薬の仲間入りを果たした瞬間だった。

2014年、肥満治療薬サクセンダが承認されるが、効果は限定的だった。平均的なBMI減少は約8%で、業界が「魔法の閾値」と見なす10%に届かなかった。株価は低迷し、2016年には40%もの下落を経験する。

2:11:35セマグルチド——週1回注射の奇跡

次の世代のGLP-1アナログ、セマグルチド(オゼンピック、ウェゴビー)は、リラグルチドを大幅に上回る性能を持っていた。半減期がさらに延び、週1回の注射で済む。そして最も重要なことに、体重減少効果はリラグルチドの2倍、長期的には15%以上のBMI減少を達成する。これは10%の「魔法の閾値」を大きく超える数字だった。

作用機序は二重である。第一に、天然のGLP-1が腸から脳に送る「満腹感」シグナルを増強し、食欲そのものを抑制する。第二に、消化を遅らせることで物理的にも満腹感を持続させる。副作用として吐き気、嘔吐、便秘などがあるが、約6人に1人は副作用が重く投薬を中止するというデータもある。

2018年、糖尿病治療薬オゼンピックが市場に出ると、初年度で10億ドルを超える売上を記録。2021年には肥満治療薬ウェゴビーが承認される。その最初の1ヶ月で処方された処方箋の数は、サクセンダの全販売期間中の処方数を上回った。需要は供給を大幅に上回り、ノボ・ノルディスクは「どれだけ工場を建設しても供給が需要に追いつかない」と決算発表で繰り返し述べている。

現在、ノボ・ノルディスクの収益の69%がGLP-1関連(糖尿病用51%、肥満用18%)であり、インスリンは22%に減少している。粗利率は84%と、ソフトウェア企業を凌ぐ水準だ。さらに、セマグルチドは心血管疾患、アルツハイマー病、腎臓病などへの適応拡大の臨床試験が進行中であり、「奇跡の薬」の称号が真にふさわしいものになる可能性がある。

2:26:14米国医療システムの迷宮——価格、保険、インセンティブ

米国におけるオゼンピックのリスト価格は月額1000ドル超、ウェゴビーは1300ドル超である。カナダでは147ドル、英国では93ドルであり、この価格差は米国医療システムの構造的問題を如実に示している。

問題の核心は「インセンティブの不一致」と「時間軸の不一致」にある。平均的な米国人の民間保険加入期間は3.7年である。保険会社にとって、今肥満治療に投資しても、その効果(将来の医療費削減)が自社の負担期間内に実現するとは限らない。肥満が将来引き起こす膝関節置換、心血管疾患、糖尿病治療などの高額医療費は、最終的にはメディケア(高齢者向け公的保険)が負担することになる。

メディケアは処方箋薬をカバーするパートDを2006年に導入したが、法律で肥満治療薬への支払いが禁止されている。これは1990年代のフェンフェン事件の影響が色濃く残っているためだ。しかし、もしセマグルチドが心血管疾患や腎臓病の予防に効果的であることが確立されれば、メディケアが肥満治療薬をカバーすることは長期的には財政的にプラスになる可能性がある。

もう一つの課題はアドヒアランス(服薬継続率)である。研究によれば、1年後に服用を継続している患者はわずか32%であり、68%が脱落する。理由は価格、保険の変更、副作用、供給不足など様々だが、薬を中止すると減量効果の90%以上が失われる。この「ヨーヨー現象」は、保険会社や雇用主が費用対効果に疑問を抱く要因となっている。

2:43:38競争環境と今後の展望

イーライリリーは自社のGLP-1薬「マンジャロ」(一般名:チルゼパチド)を2022年に糖尿病治療薬として承認取得し、2023年11月には肥満治療薬「ゼップバウンド」としても承認された。チルゼパチドはGLP-1とGIPという二つのホルモンを同時に作用させる二重作動薬であり、初期データではセマグルチドをやや上回る体重減少効果を示している。

ノボ・ノルディスクも次世代薬「カグリセマ」を開発中であり、インスリン市場で見られたのと同じ「特許→改良→新特許」のサイクルがGLP-1市場でも繰り返される可能性が高い。セマグルチドの特許は2032年までだが、それまでに次の世代の薬が登場すれば、競争優位は維持される。

インスリン市場はここ5年で劇的に変化した。バイオシミラー(生物学的製剤のジェネリック)の登場、価格規制、そしてGLP-1による需要の減少により、インスリンの収益性は大きく低下している。しかし、ノボ・ノルディスクにとっては、自社の主力製品を自ら破壊する形でGLP-1に移行できたことは、結果的に絶妙なタイミングだったと言える。

まとめ

このエピソードが聴き手に残すのは、100年という時間軸で考えることの力、そして「集中と長期思考」がもたらす破壊的イノベーションの物語である。ノボ・ノルディスクは、インスリンという一つの疾患領域に特化し続けたからこそ、GLP-1という次の大波を自ら作り出すことができた。財団による支配構造が短期的な利益追求から経営を守り、身売りの誘惑を退けたからこそ、今日の半兆ドル企業が存在する。製薬業界の複雑なバリューチェーン、米国医療システムの構造的課題、そして肥満という現代最大の健康問題に対する社会的な向き合い方まで、一つの企業の歴史を通じて医療産業全体の未来を考えるきっかけを与えてくれる回だった。

要点

  • ノボ・ノルディスクは1923年設立のインスリン専門企業であり、2023年にはLVMHを抜いて欧州最大の企業価値(約5000億ドル)を達成した。
  • 同社は非営利財団によって支配される独自のガバナンス構造を持ち、この構造が2004年の身売りを阻止し、GLP-1の開発を可能にした。
  • GLP-1受容体作動薬セマグルチド(オゼンピック、ウェゴビー)は、週1回の注射で15%以上の体重減少を達成する初の安全で効果的な肥満治療薬である。
  • この薬の開発には30年以上を要し、科学者ラッテ・ビエラ・クヌーセンが経営陣の度重なる中止圧力に抗して研究を継続した。
  • 米国における薬価は月額1000〜1300ドルと高額だが、保険適用後の実質負担は300ドル程度である。しかし、メディケアは肥満治療薬への支払いを法律で禁止されている。
  • イーライリリーのチルゼパチド(マンジャロ、ゼップバウンド)が競合として登場しており、インスリン市場と同様の「特許→改良」サイクルがGLP-1市場でも繰り返される見通しである。
  • 米国医療費はGDPの17.3%を占めるが、製薬企業のROIC(投下資本利益率)は業界全体で13%と他産業と大差なく、真の問題はリスクを取らない中間業者の肥大化にある。