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Acquired · 2026年5月15日

Andreessen Horowitz パートII

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この記事でわかること
  • Andreessen Horowitz Part II:ベンチャーキャピタル業界を根本から変えた11年 2009年にマーク・アンドリーセンとベン・ホロウィッツが創業したA...
  • [0:00] 創業の背景:カウンターポジショニングの設計 2008年から2009年にかけて、マーク・アンドリーセンとベン・ホロウィッツはInstant Messenger...
  • 彼らはまず、旧友でありBenchmarkの共同創業者でもあるアンディ・ラックリフに相談に行く。ラックリフはスタンフォード大学経営大学院の教授として、VC業界の構造をデータ...
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Acquired / Ben Gilbert and David Rosenthal

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Andreessen Horowitz Part II:ベンチャーキャピタル業界を根本から変えた11年

2009年にマーク・アンドリーセンとベン・ホロウィッツが創業したAndreessen Horowitz(a16z)は、わずか11年でベンチャーキャピタル業界の常識を根底から覆した。本エピソードでは、創業時の「カウンターポジショニング」戦略から、業界最大級のファンド運用会社への成長、そして「ソフトウェアが世界を食いつくす」というテーゼの実証までを、ホストのベン・ギルバートとデイビッド・ローゼンタールが詳細に分析する。従来のVCとは全く異なるビジネスモデル——創業者支援のための大規模プラットフォーム、積極的なマーケティング、ステージを問わない投資——を武器に、彼らはいかにしてSequoiaやBenchmarkといった既存の巨人たちに挑み、勝利したのか。

0:00創業の背景:カウンターポジショニングの設計

2008年から2009年にかけて、マーク・アンドリーセンとベン・ホロウィッツはInstant Messengerで「ベンチャーキャピタルファームを始めるべきだ」という会話を交わしていた。当時は金融危機の真っ只中で、Sequoiaが「RIP Good Times」という衝撃的なプレゼンテーションを行い、ほとんどのVCが投資を控えていた時期である。しかし二人は「シリコンバレーにはバブルはない。金融危機はむしろスタートアップにとって好機だ」という真逆のテーゼを掲げていた。

彼らはまず、旧友でありBenchmarkの共同創業者でもあるアンディ・ラックリフに相談に行く。ラックリフはスタンフォード大学経営大学院の教授として、VC業界の構造をデータで分析していた。彼のアドバイスは明確だった。「上位層のVCファームになるには、カウンターポジショニング戦略が必要だ」。Benchmarkが10年前にKleiner Perkinsに対して行ったように、既存の巨人とは真逆のポジションを取るべきだというのだ。

しかし問題は「誰に対抗するか」だった。Kleinerはすでに衰退しつつあり、Sequoiaに挑むのは「王を倒すなら外してはいけない」というリスクが大きすぎる。そこで彼らが標的にしたのは、皮肉にもラックリフが去った後のBenchmarkそのものだった。ベン・ホロウィッツは後に率直に認めている。「我々は常に反Benchmarkだった。我々の設計は、彼らがやらないことをやることだった」。これは、Benchmarkのデビッド・バーンがホロウィッツに「君はCEOの器ではない」と言った個人的な恨みも背景にあった。

7:11創業者ファーストの哲学:テクニカルファウンダーをCEOに

Andreessen Horowitzの核心的な信念は「イノベーターこそが会社を経営すべきだ」というものだった。マークとベンはともにコンピュータサイエンスの学部を卒業し、自ら創業者として経験を積んできた。彼らの分析によれば、テクニカルファウンダーがプロフェッショナルなCEOになるには、通常のCEOが持つ「ネットワーク」や「組織構築のノウハウ」が不足している。そこで彼らは、管理報酬(マネジメントフィー)を自分たちの給与に回さず、すべて創業者支援のためのプラットフォーム構築に投入することを決意する。

この発想は、従来のVC業界のビジネスモデルに対する痛烈な批判でもあった。従来のVCは、年間数百万ドルの管理報酬を自分たちの給与に充てながら、創業者には「年収5〜6万ドルで十分だ」と言っていた。マークとベンは「創業者を搾取する構造」を打破しようとしたのだ。

彼らはさらに、投資ステージについても革新的なアプローチを取った。従来のVCは「シリーズAこそが真のクラフト」と信じ、特定のステージに特化するのが常識だった。しかしAndreessen Horowitzは「どのステージでも、いつでも投資する」と宣言する。シード、シリーズA、シリーズB、グロース——すべてをカバーするという戦略は、当時のLP(機関投資家)から見れば「テーゼが不明確」と批判されるリスクがあった。しかし彼らは、シード段階で超エンジェルとして成功した経験、シリーズA以降の追従投資家を駆逐できる資金力、そしてグロース段階での低リスク・高リターン投資の可能性をすべて取り込もうとしたのだ。

34:47ハリウッドの教訓:CAAモデルの応用

マークとベンは、VC業界に参入するための具体的な戦略を、ハリウッドのスーパーエージェント、マイケル・オヴィッツから学んだ。オヴィッツはかつてLoudcloud(ベンが創業した会社)の取締役を務めていた人物で、CAA(Creative Artists Agency)の共同創業者としてハリウッドの勢力図を一変させた伝説的な存在だ。

CAAの革新は、スタジオ主導だった映画産業のパワーバランスを、タレント(俳優、監督、脚本家)側に移したことにある。従来はスタジオが資金を出し、タレントを雇う構造だったが、CAAは「プロジェクトのパッケージ化」によって逆転した。脚本、監督、主演俳優をすべてCAAがアレンジし、完成したパッケージを複数のスタジオに競争入札させる。これにより、タレントの取り分は劇的に増加した。

CAAは自らを「ドリーム・エグゼキューション・マシーン」と呼んだ。アーティストが夢を持ち込めば、CAAがその実現に必要なすべてを提供する。Andreessen Horowitzはこのモデルを完全にコピーした。彼らは「テクニカルファウンダーが夢を持ち込めば、我々がCEOとして成功するために必要なすべてを提供する」というメッセージを打ち出した。

具体的には、以下の「ネットワーク」を構築した: - ビジネス開発ネットワーク:大企業との取引開拓 - エグゼクティブ人材ネットワーク:経営幹部の採用支援 - エンジニア人材ネットワーク:技術者の採用支援 - 将来の資金調達ネットワーク:他のVCとの連携 - M&Aネットワーク:買収先の紹介 - PR・マーケティングネットワーク:最も差別化された機能

特にPRとマーケティングは、それまでのVC業界では「不透明性が有利に働く」という暗黙の了解があった分野だ。しかしAndreessen Horowitzは「未来に対する楽観主義を最大限に発信する」という全く逆の戦略を取った。マーク・アンドリーセンは自らを「未来の伝道師」と位置づけ、テクノロジーの可能性を声高に語り続けた。

46:10ブランド構築とローンチ戦略

ファンドのローンチにあたり、マークとベンはシリコンバレー最高のPRプロフェッショナル、マルギット・ヴェンマッハーズを味方につけた。彼女はOutcast PRの共同創業者で、Facebook、Salesforce、VMwareなどのトップクライアントを担当していた。マークはFacebookの取締役として彼女と知り合い、「実は別のプロジェクトがある」とパロアルトのクリーマリーに呼び出した。

最初のミーティングで、マルギットは「Andreessen Horowitz」というファーム名に強く反対した。「君たちは『フランチャイズ』を掲げているのに、自分の名前をドアに掲げるのか?」しかしマークとベンは、すでにブランド調査を終えていた。マーク・アンドリーセンという名前は「ブラウザを発明した男」として既にブランド価値を持っている。そして長期的には「a16z」(「Andreessen Horowitz」の頭文字と中間の16文字を数字に置き換えたもの)に移行する計画だった。この「i18n」(internationalizationの略語)に由来するネーミングは、技術者にしかわからないニッチなジョークであり、彼らの「オタク文化」への共感を示すものだった。

2009年2月、マークはチャーリー・ローズのインタビュー番組に出演し、新しいVCファームの設立を「噂」として初めて公にした。彼は「私はダークサイドに渡る」と冗談めかして言い、続けて「我々は起業家であり、起業家による、起業家のためのファームだ」と宣言した。これは「プロの投資家よりも、実際に起業を経験した者の方が良いVCになれる」という、現在では常識となったメッセージの初出である。

同年7月、Fortune誌のカバーストーリーで正式にファンドを発表。300百万ドルという規模は、第一次ファンドとしては異例の大きさだった。記事の中でマークは「ベンチャーキャピタリストとは何か?魂のない強欲な資本家か、それとも驚くほど寛大な慈善家か?」と挑発的な問いを投げかけ、業界の既存勢力を痛烈に批判した。これに対して、Foundation Capitalのポール・ホランドは「60〜70もの投資先を管理するのは大変だろう」と公然と批判するなど、業界内の反発は大きかった。

1:03:46初期の投資と急成長:Skype、Okta、そして失敗

最初の実質的なリード投資は、シアトルの企業Apptioだった。これはOpsware/Loudcloud時代からの人脈を活かした投資であり、当時のAndreessen Horowitzが「ネットワーク駆動型」であったことを示している。その後、同じくOpsware出身のエリック・ヴィシュリアが創業したRockMelt(ソーシャル機能を内蔵したブラウザ)にも投資した。

2009年9月、彼らは300百万ドルのファンドから50百万ドルをSkypeの買収(eBayからのスピンアウト)に投入した。これは当時、業界から「無謀だ」と大批判を浴びた。しかしマークは自らSkypeとFacebookの提携を仲介し、CEOにトニー・ベイツを招聘するなど、積極的にバリューを追加。1年半後、MicrosoftがSkypeを85億ドルで買収し、Andreessen Horowitzは約3倍の153百万ドルを獲得した。

2010年初頭には、OktaのシリーズAをリードする。アイデンティティ管理市場はMicrosoftのActive Directoryが支配しており、「なぜ今さら」と嘲笑された。しかしCEOのトッド・マッキノンは「クラウドへの移行により、新しいアイデンティティプロバイダーの時代が来る」という確固たるテーゼを持っていた。この投資はIPO時に約20%の所有率となり、評価額60億ドル(現在は330億ドル)という大成功を収める。

しかし、最大の失敗もこの時期に起こる。2011年、Andreessen HorowitzはUberのシリーズBをリードするハンドシェイク合意に達していた。評価額は約3億ドル(ポストマネー)。ところが、マーク自身が「評価額が高すぎる」と冷め始め、ディナーの席でトラビス・カラニックに「2億2000万ドル(ポスト)でどうか」と値切った。さらに、タームシートには大規模なオプションプールの追加が盛り込まれ、既存株主(特に創業者)の希薄化が大きくなっていた。これに激怒したカラニックは取引を断り、代わりにMenlo Venturesがリードした。後にUberは800億ドルの評価額に達し、Andreessen Horowitzは代わりにLyftに投資したが、Lyftの評価額は160億ドル程度に留まった。

1:31:55「ソフトウェアが世界を食いつくす」とCoinbaseの大勝

2011年8月、マーク・アンドリーセンはWall Street Journalに「Why Software Is Eating the World」という歴史的な論説を発表する。この中で彼は、コンピューティングコストが限りなくゼロに近づくことで、ソフトウェアが農業から国防まであらゆる産業を変革すると予言した。当時、AppleのPERは15.2と市場平均並みであり、テクノロジー株は過小評価されていた。この論説は、Sequoiaのマイク・モリッツが唱えてきた「ムーアの法則により、テクノロジー企業の世代ごとの市場規模は一桁ずつ大きくなる」というテーゼと完全に一致するものだった。

2012年、彼らは15億ドルという巨大なファンド3号を調達する。これは同年に世界中で調達された全ベンチャー資金の7.5%に相当した。この資金を元に、GitHubに1億ドルの「シリーズA」(実際はグロースラウンド)を投入。これは当時最大のシリーズAとして話題を呼び、後にMicrosoftへの売却で10億ドルのリターンを生んだ。

同年、クリス・ディクソンがGPとして加入。彼は2013年にCoinbaseのシリーズB(2500万ドル、評価額1億5000万ドル)をリードする。当時、暗号通貨はまだニッチな存在だったが、Andreessen Horowitzはその後も他の投資家から株式を買い増し続けた。2021年のCoinbase直接上場時、その持ち分は110億ドルに達していた。これは15億ドルのファンド3号を7倍以上回収する計算になる。

2011年から2013年にかけての投資実績は驚異的だ。Airbnb、Pinterest、Stripe、Slack(当初はゲーム会社Tiny Speckとして投資)、Okta、Coinbase——これらの企業への投資が、その後のAndreessen Horowitzの成功を決定づけた。もちろん失敗もあった。Jawbone、Fab.com、Lytro、Zenefits、Clinkleなど、多くの投資が損失に終わっている。しかし彼らの哲学は「打率ではなく、長打力」であり、Coinbase一発で全てをカバーして余りあるリターンを生み出した。

1:47:23業界への影響とパワーの源泉

2015年、The New Yorker誌のタッド・フレンドによる長編プロフィール「Tomorrow's Advance Man」が掲載される。この記事は、Andreessen Horowitzが業界に与えた衝撃を如実に描いている。記事の中で、プリンストン大学のCIOアンドリュー・ゴールデンは「他のVCがAndreessen Horowitzを批判し始めるまでにかかる時間は、初期には2分だった」と語る。ある競合VCは、Andreessen Horowitzの平均所有率が約8%であることから「5〜10倍のリターンを得るには、ポートフォリオ全体で2400億〜4800億ドルの価値が必要だ」と試算したメールを送ってきた。これに対してマークは「ブロー、ブロー、ブロー」と自慰行為のジェスチャーをしながら「我々はゾウ狩りをしている。大きな獲物を狙っているんだ」と答えたという。

この記事はまた、Sequoiaのダグ・レオーネが「Andreessenは我々のマーケティング面での対応を強化させた。若い創業者はメディアに注目する。我々はポジションを奪われたくない」と認めたことを伝えている。Sequoiaは社内に広報担当者と2人のマーケティング専門家を新たに雇用した。これにより、VC業界全体のコスト構造が上昇し、「中間層の消滅」が加速した。

Andreessen Horowitzの持続的な競争優位の源泉は、第一に「カウンターポジショニング」にある。彼らは創業当初、自分たちの給与をゼロにすることで、管理報酬の全額をプラットフォーム構築に投入できた。既存の大手VCは、パートナーたちが年収100万ドル以上の生活水準に慣れてしまっているため、同じことを即座に真似できなかった。第二に「ブランド力」である。彼らは30%のキャリー(成功報酬)を請求するが、LPはそれでも出資する。これは「同じ商品により高い価格を請求できる」というハミルトン・ヘルマー定義のブランドパワーそのものだ。

2:19:55グレーディングと総括

ホストのベンとデイビッドは、Andreessen Horowitzの業績を「A」と評価する。彼らの試算によれば、最初の80億ドルのファンドから生み出されたリターンは少なくとも250億ドル(約3倍)に達する。Coinbase(110億ドル)、Airbnb(約35億ドル)、Slack(約30億ドル)、Okta(15〜20億ドル)、Pinterest(15億ドル)、Lyft(10億ドル)、GitHub(10億ドル)、Roblox(12億ドル)——これらだけでも250億ドルを超える。さらにDatabricks(現在の評価額280億ドル)、Instacart、Robinhoodなどの未上場企業も控えている。

しかし、弱気の見方もある。第一に、Andreessen Horowitzは創業以来、前例のないテクノロジーブームの中でしか運用実績がない。不況下でのパフォーマンスは未知数だ。第二に、組織が巨大化(現在220名、22名のGP)するにつれて、内部政治が発生するリスクがある。第三に、Tiger Globalなどのヘッジファンドが「安価な資本だけを提供する」というモデルで攻勢をかけており、Andreessen Horowitzの「高価格・高サービス」モデルが常に勝てるとは限らない。

それでも、彼らが11年という短期間で、SequoiaやBenchmarkといった数十年の歴史を持つ巨人たちと肩を並べた事実は揺るがない。彼らが導入した「GPは元創業者であるべき」「プラットフォームサービス」「積極的なマーケティング」「高評価額での投資」「暗号通貨への投資」といったプラクティスは、今や業界標準となっている。Andreessen Horowitzは、ベンチャーキャピタルという業界そのものを再定義したのだ。

まとめ

本エピソードが最も印象的に描き出すのは、Andreessen Horowitzが「ベンチャーキャピタルは資本を提供するだけのビジネス」という前提そのものを破壊したプロセスである。彼らはCAAの「ドリーム・エグゼキューション・マシーン」モデルを移植し、創業者に「夢を実現するための完全なインフラ」を提供するという新たな価値提案を打ち立てた。その過程で、従来のVCが暗黙のうちに享受してきた「不透明性による利益」を白日の下にさらし、業界全体の競争を激化させた。

このエピソードが重要なのは、単なる一企業の成功物語ではなく、「既存の業界構造に挑む新規参入者が、どのようにしてルールを書き換えるか」という普遍的な戦略論を提供している点にある。マークとベンは、自分たちの経験(起業家としての成功と失敗)を最大限に活用し、競合が真似できないビジネスモデルを構築した。そして「強みは強みを生む」というベンチャーキャピタル特有のダイナミクスを理解し、最初の成功を次のファンド調達に、さらにその次の大型投資に結びつける好循環を創り出した。

最後に、ホストたちが指摘するように、Andreessen Horowitzの存在自体がテクノロジーエコシステム全体にとってプラスに働いた。彼らの積極的なマーケティングは、スタートアップへの関心を高め、より多くの資本と人材を業界に引き寄せた。競合他社も対応を余儀なくされ、結果として創業者により良い条件(より高い評価額、より多くのサービス、より低い希薄化)が提供されるようになった。これは「CokeとPepsiの競争が消費者にとって良いように、VC間の競争は創業者にとって良い」という典型例である。

要点

  • Andreessen Horowitzは2009年、金融危機の真っ只中に「ソフトウェアにはバブルがない」という逆張りのテーゼで創業。300百万ドルの第一次ファンドは当時としては異例の規模だった。
  • 彼らの戦略の核心は「カウンターポジショニング」——Benchmarkの「小さなパートナーシップ」に対して「大規模なプラットフォーム」を、Sequoiaの「シリーズA特化」に対して「ステージを問わない投資」を掲げた。
  • CAA(ハリウッドのエージェンシー)の「ドリーム・エグゼキューション・マシーン」モデルをVCに応用。管理報酬を自分たちの給与ではなく、創業者支援のための専門チーム(ネットワーク)構築に全額投入した。
  • 「創業者こそがCEOであるべき」という信念の下、テクニカルファウンダーがプロフェッショナルな経営者になるための総合支援体制を構築。これは「VCは単なる資本提供者」という従来の常識を覆した。
  • 最大の成功はCoinbase(110億ドルのリターン)、最大の失敗はUber(評価額を巡る交渉の末に投資機会を逃した)。「打率より長打力」の哲学で、一発逆転のリターンを追求する。
  • マーク・アンドリーセンの2011年の論説「Why Software Is Eating the World」は、その後のテクノロジー投資の思想的基盤となった。コンピューティングコストの低下が、あらゆる産業のソフトウェア化を促進するというテーゼは、現在も有効である。
  • 業界への影響は計り知れない。彼らが導入した「GPは元創業者」「プラットフォームサービス」「積極的なマーケティング」「高評価額投資」は、今や業界標準となった。Sequoiaでさえ対応を余儀なくされた。
  • 現在の運用資産は約190億ドル、従業員220名、22名のGP。暗号通貨ファンド、バイオファンド、カルチュラル・リーダーシップ・ファンドなど、多様なファンドを運用する。しかし、不況下での実績がなく、組織の巨大化に伴う内部政治のリスクが今後の課題である。