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ハイパー起業ラジオ · 2026年5月14日

[番外編 #18] NOBROCK TVが面白い!佐久間コンテンツに学ぶトガった才能の扱い方

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この記事でわかること
  • 番外編 #18:NOBROCK TVが面白い!佐久間コンテンツに学ぶトガった才能の扱い方 本エピソードは、IT批評家の尾原和啓と連続起業家のけんすうが、佐久間宣行が手がけ...
  • [2:15] NOBROCK TVの魅力と佐久間宣行のプロデュース手法 尾原はまず、佐久間宣行のNOBROCK TVがなぜ面白いのかを考えたと切り出す。その核心は「尖った...
  • 尾原は、佐久間が自ら絵を描いたり前面に出るのではなく、企画を出したら裏方で見守り、笑っているだけに見える構造が重要だと指摘する。けんすうもこれに同意し、従来のYouTub...
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ハイパー起業ラジオ / 尾原和啓 / けんすう

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番外編 #18:NOBROCK TVが面白い!佐久間コンテンツに学ぶトガった才能の扱い方

本エピソードは、IT批評家の尾原和啓と連続起業家のけんすうが、佐久間宣行が手がけるYouTubeチャンネル「NOBROCK TV」を題材に、「尖った人材をどう輝かせるか」というプロデュース論を展開する番外編である。冒頭ではSpotifyフォロワー1万人突破と総再生時間10万時間超えの報告があり、その後、テレビプロデューサーとしての佐久間の手法を経営論や起業論に接続しながら、フォーマットとキャラクターの相性、創発的な戦略の立て方、後付けによる物語化の重要性などが議論される。全体として、単なるYouTube番組の分析を超え、人材活用と事業運営の本質に迫る内容となっている。

2:15NOBROCK TVの魅力と佐久間宣行のプロデュース手法

尾原はまず、佐久間宣行のNOBROCK TVがなぜ面白いのかを考えたと切り出す。その核心は「尖った人材をいかに活かすか」という点にあるという。具体的な事例として、トータルテンボスが「100ボケ100ツッコミ」という企画で2000万再生を超えたこと、大喜利が苦手だと公言するアメミヤ(雨宮)のような芸人を大喜利が得意なアイドルと対戦させ、良い回答をした時に徹底的に褒めることで好感度が上がっていることなどを挙げる。

尾原は、佐久間が自ら絵を描いたり前面に出るのではなく、企画を出したら裏方で見守り、笑っているだけに見える構造が重要だと指摘する。けんすうもこれに同意し、従来のYouTuberはほとんどが「執行側」すなわちプレイヤーとして出て編集も自分でやるものだったが、NOBROCK TVは「経営側」の視点で運営されていると分析する。特に、プレイヤー側に「遊びしろ」すなわち余白を設計することで、その人のキャラクターが輝き、予想外の展開が生まれる構造が経営論にも通じると述べる。

4:50エフェクチュエーションと創発的な戦略

けんすうは、NOBROCK TVの運営方法が「エフェクチュエーション」という経営理論に似ていると指摘する。エフェクチュエーションとは、目的から逆算して計画を立てる「コーゼーション」とは逆に、「これをやってみたらどうなるだろう」と試行錯誤しながら進め、うまくいったら次の展開を考えるアプローチである。尾原は、佐久間には長年のテレビプロデューサー経験があるため、「アフォーダブルロス」(許容できる損失の範囲)の見積もりがプロとしてしっかりしており、失敗してもその範囲内で面白くできるからこそ、現場が安心して楽しめるのだと説明する。

さらに「レモネード」という概念も紹介される。これは、レモンとして売るには苦すぎるものが、汁を絞って砂糖と混ぜたらレモネードとして大ヒットするように、失敗を次の成功に転換することを指す。尾原は、このエフェクチュエーション的なアプローチが、かつてNetflixの戦略について話した際の「必死に逃げて戦略のど真ん中を見つけたら全力集中する」という創発的戦略と非常に似ていると指摘する。けんすうも、佐久間の嗅覚——この人をここにアサインしたら面白いことが起こりそうという直感——が優れていること、そして見つけた人材を消耗させすぎないバランス感覚と横展開の速さが際立っていると評価する。

8:49キャラクターとフォーマットの相性

話題は、個人の強みとメディアのフォーマットの関係に移る。けんすうは、カジサック(梶原雄太)が大勢いる場は苦手だが自分が主役なら面白くできること、動きや表情の面白さがYouTubeという一人で出られるフォーマットに合致して大ブレイクしたことを例に挙げる。中田敦彦については、説明の熱量が優れており、30分間説明し続けても聞ける面白さがある点が強みだと分析する。

尾原はこれをAI時代の文脈と結びつける。AIが効率的な仕事を担うようになると、人間に残るのは「キャラ」すなわち個性や特性だけになるという議論があり、カジサックの笑いの運動神経やリアクションの良さがYouTubeの対談フォーマットとフィットしたように、個人のキャラクターとフォーマットの掛け合わせが重要になると述べる。

ここでけんすうは、自分自身の強みについて興味深い自己分析を披露する。芸人たちに「けんすうのキャラ的強みは何か」と聞いたところ、複数の芸人から同じ答えが返ってきたという。それは「こじつけ力」——どんな結論でもそれっぽく説明してしまう能力——である。特にミドワという芸人からは、「こじつけ力がすごいから何を話しても無理やりそれっぽい話にする能力が高いが、逆に自分の中のコンセプトや意思がない」と指摘されたという。尾原はこれに対し、その「こじつけ力」によって読者や視聴者には納得感が残る一方で、どこかピンとこない感覚も生まれると分析する。

13:08後付けによる物語化の力

けんすうは、自分の「こじつけ力」の具体例として、M-1グランプリ2023での令和ロマンの戦略論を挙げる。令和ロマンの車(くるま)が前年と服装を変え、サンローランの肩がピンとしたスーツにオールバックという「ラスボス感」のあるスタイルにしたことについて、けんすうは「去年は爽やかだったが今年は悪役っぽい、ラスボスっぽい感じにしたことで新鮮味を出し、前回優勝者というハンデを克服した」という戦略論を語った。この話が非常に受け、実際には後付けの解釈だったにもかかわらず、あたかも計算された戦略のように受け入れられたという。

尾原はこの現象を、スティーブ・ジョブズの「コネクティング・ザ・ドッツ」(点と点をつなぐ)という言葉と結びつける。後から発見されたものでも、物語化することで人々が安心して応援できる構造が生まれる。NOBROCK TVでも、トータルテンボスの「100ボケ100ツッコミ」のようなフォーマットが開発された後、そのフォーマットを見に来るリピーターが生まれ、2000万再生という数字につながっている。つまり、「遊び代」を作ってその人のらしさを引き出すことだけでなく、その後付けによる物語化とフォーマットの回転力こそが、結果的に大きな数字を生むのだと尾原は主張する。

17:36フォーマット化とリクルート・Googleの事例

尾原は、この議論を経営論に戻す。人材を生かすことと、それをアドリブだけで続けると持たないため、人材が活かしやすくなる「フォーマット」を作ることが重要だと指摘する。具体例としてリクルートを挙げ、優秀な人材を採用し、営業であれば「このプロセスを踏むと活きる人が多い」というフォーマットに掛け合わせていると分析する。けんすうもこれに同意し、リクルートやGoogleのように、最初のヒーロー誕生は偶然かもしれないが、そのスポットライトの当て方をフォーマット化することで、多くの人が活躍する出番を増やせるのだと述べる。

尾原はさらに、人々は構造理解ではなくストーリー理解しかできないという人間の認知特性に言及する。「最初からこの人たちは計算していたんだ」という話が人々に好まれ、後付けであってもストーリーとして強化すれば、みんなが安心して乗っかれる物語のプラットフォームに変わる。これが力強さを持つ理由だと説明する。

21:03まとめ

本エピソードは、佐久間宣行のNOBROCK TVという一つのYouTubeチャンネルを出発点に、人材活用、フォーマット設計、創発的戦略、後付けによる物語化という複数のテーマが有機的につながった、密度の高い議論となった。尾原とけんすうの対話は、経営者や起業家にとって「尖った才能をどう扱うか」という普遍的な課題に対する実践的な示唆に満ちている。特に、偶然の発見をいかにフォーマット化し、物語として再構成して多くの人に届けるかというプロセスは、コンテンツ制作だけでなく、事業運営や組織マネジメントにも応用可能な知見である。最後に、次回の番外編として「起業家としてのひろゆき」をテーマにすることが予告され、リスナーの期待を高めて終了した。

要点

  • NOBROCK TVの成功要因は、佐久間宣行が「経営側」としてプレイヤーに遊びしろ(余白)を設計し、その人の隠れた魅力を引き出すプロデュース手法にある
  • このアプローチは、目的から逆算する「コーゼーション」ではなく、試行錯誤しながら展開する「エフェクチュエーション」という経営理論に合致する
  • 個人のキャラクターとメディアのフォーマットの相性が重要であり、AI時代には人間の「キャラ」がますます価値を持つ
  • けんすうの強みは「こじつけ力」——どんな結論でもそれっぽく説明する能力——であり、これは後付けによる物語化の力として経営にも応用できる
  • 後付けの物語でも、人々は「最初から計算していた」というストーリーを好み、安心して応援できる構造が生まれる
  • 偶然の発見をフォーマット化し、回転力を高めることで、持続的な成功につなげられる
  • リクルートやGoogleのように、人材の活躍をフォーマット化する仕組みが組織の成長に寄与する
  • 人間は構造理解よりストーリー理解に優れており、物語化が共感と応援を生む
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