
Salesforceの1000億ドルM&Aプレイブックの内側 | John Somorjai
- ソフトウェアが容易に構築できる時代に、企業を買収する価値とは何か a16zのパートナー、アレックス・インマーマンが、セールスフォースのチーフ・コーポレート・デベロップメン...
- ソモルジャイは、セールスフォースがどのように「ビルド(自社開発)」「バイ(買収)」「パートナー(提携)」「インベスト(投資)」を決定しているのか、またディストリビューショ...
- マーク・ベニオフの先見性と「初心者の心」が買収戦略を形作る インマーマンは、ソモルジャイがセールスフォースで20年以上働いてきたこと、そしてマーク・ベニオフがクラウドソフ...
The a16z Show / Andreessen Horowitz
エピソードの主要な論点を短くまとめました。やり取りや考え方を深く知りたいときは「詳しく読む」へ。
買収戦略の全体像
ソフトウェアが容易に作れる時代に、なぜ企業を買うのか
a16zのアレックス・インマーマンが、セールスフォースのチーフ・コーポレート・デベロップメント・アンド・インベストメンツ・オフィサーであるジョン・ソモルジャイと対談した。ソモルジャイは在籍中に約1000億ドル規模の買収を監督してきた人物で、ソフトウェア開発がこれまでになく速く安価になった時代に企業を買収する価値は何かという問いが冒頭に置かれる。彼はビルド・バイ・パートナー・インベストの判断方法や、ディストリビューションがスタートアップの軌道をどう変えるかを説明している。
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判断基準と価格設定
戦略適合・加速・株主価値の3要素と成果ベース価格への移行
買収判断では、顧客の成功を促す戦略的適合性、ビジネスや技術スタックの加速と文化的人材の整合性、株主・顧客への価値と評価額の妥当性という3要素を規律をもって見るとソモルジャイは述べ、特に3番目が「すべてが高価」なため今日最も難しいと認める。価格設定では消費ベースが重要だとしつつ、業界は成果ベースへ動いておりFinを好例に挙げる。Finは平均16日で稼働し、社内パイロットでは14日で稼働、help.salesforce.comのトラフィックの40%以上を処理し65%の解決率を人間に渡さず達成したという。
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買収事例と統合
Slack・Fin・Listen Labsとディストリビューションの力
ソモルジャイは買収フレームワークの2番目の要素として、15,000人の営業担当者によるセールスフォースのディストリビューションで加速できるかを挙げ、Listen Labsでは少数の担当者から全営業チームへ展開したという。創業者にとっては、自力でディストリビューションを構築する時間と労力、資金調達と希薄化を繰り返すか、今売却して既存のディストリビューションに技術を組み込むかの決断になる。統合では卓越した人材を迎え入れ起業家精神を取り込むことを重視し、買収企業の創業者が最高製品責任者に昇進した例が4回あるという。
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投資とリスク
Venturesの拡大、過熱する評価額、ディールを潰す要因
Salesforce Venturesはエコシステム企業への投資から、10億ドルのAIファンドによるAnthropic、Mistral、Cohereへの投資、ElevenLabsやRunway、さらにロボティクスへと広がり、Figure AIやPhysical Intelligence、日本のMugenなど世界各地に投資している。競合し得る企業への投資も「すべきだ」とし、750社以上に投資し29社を買収したという。一方でソモルジャイは、評価額が高すぎ「無責任なことが多く行われている」と述べ、100億ドルを超えると買い手が限られ、いつか「清算の時」が来ると懸念を示す。AnthropicやSpaceXは稀な「世代を超えた企業」だと位置づける。